無人契約機でも他人へのなりすましはバレる
更新日:2024/10/11
来店にてカードローン契約をする場合には、無人の無人契約機か、スタッフが在中している有人店舗のいずれかを活用します。
このうち無人契約機ならスタッフと直接顔を合わせずに審査および契約手続きが進められるので、人見知りの方やカードローン利用に後ろめたさがある方でもリラックスして手続きできます。
ただ、なかにはスタッフがいないという無人契約機の特性を悪用して、他人名義でのローンカード作成を企む人もいるそうです。
こういった悪行を目論む人にとって、一見すると無人契約機は格好の的・・・ カードローン契約をしたくても、そんな場所では安心して申し込みできませんよね。
そこで今回は、他人へのなりすましを防ぐために無人契約機ではどんな対策がなされているのかについて調査してみました。

無人契約機内の行為はスタッフから丸見え
無人契約機にはスタッフがいないので誰からも見られることはないと考えている方もいるかも知れません。
しかし、実は契約機内での行動は全て審査スタッフから丸見えとなっています。
それを可能とするのが内蔵カメラの存在。
無人契約機本体にはカメラが内蔵されているので、金融機関は契約機内での利用者の行動や様子を監視できるのです。
実際、誰もいないはずの無人契約機でカードローン申し込みした体験談で、知人と契約機内に入っていたところ「ご一緒されている方はどちらさまですか?契約者さま以外は退席をお願いします」と早々に指摘を受けた経験もあります。
提出書類の偽りから他人になりすまし
カードローンに申し込む際には、本人確認書類と収入証明書類を提出しなければなりません。※収入証明書類は条件によって提出しなくて良いこともあります。
このうち本人確認書類は顔写真付きの書類(運転免許証やパスポートなど)しか認められないケースがほとんど。
そのため、他人の身分証明書を提出した場合は内蔵カメラでの顔確認によってなりすましが発覚します。
もし申込者が顔写真付きの身分証明書を持っていない場合は、顔写真なしの身分証明書でも申し込みできるケースもあります。
ただし、顔写真なしの身分証明書で申し込む場合は必ず身分証明書を2点セットにして提出しなければならないと法律で決められているので、他人からなりすましされる危険はほぼありません。
※犯罪収益移転防止法の改正によりインターネットで申し込む場合は顔写真付きの本人確認書類しか利用できなくなりました。
なお、本人確認書類に顔写真なしの身分証明書を提出した場合は、運転免許証やパスポートを提出する人と比べて審査基準が厳しめになる可能性が高いです。
というのも、本人確認は金融機関にとって申込者の信用力を審査するための重要な作業だからです。
なりすましの可能性が疑われる申込者を金融機関はまず十分に信用してくれません。
そのため、本人確認に顔写真付きの身分証が提示できない申込者は、審査通過のハードルが上がりやすいのです。
現在運転免許証をお持ちの方は、基本的に本人確認書類には運転免許証を提示しなければなりません。
運転免許証が交付されている場合、免許証の番号は必ず信用情報に登録されるため、本当は運転免許証をお持ちなのに「持っていないので健康保険証と住民票で本人確認してください」などと嘘を付いても金融機関にはすぐにバレてしまうでしょう。
このことからも、他人があなたになりすまして無人契約機でカードローンを発行することは難しくなっています。
なお、もし紛失や盗難により運転免許証をなくしてしまったときは、そのことを信用情報機関に申請すれば「コメント情報」として信用情報に記録してもらえます。
この手続きは運転免許証の不正利用防止に役立つので、覚えておいてくださいね。
WEB契約こそ慎重に審査
先に説明したように無人契約機での契約では、内蔵カメラなどでスタッフが契約者の本人確認を行ってはいますが、WEB契約の場合はスタッフと直接のやりとりは電話のみとなります。
そのため「インターネットを使えばカードローンのなりすましは容易なんじゃないか・・・」と疑問に思う方も少なくないでしょう。
ただし、インターネットや電話、郵送など来店せずにカードローンに申し込む場合は、手続きを進めるにあたって金融機関と電話連絡をすることが多いです。
金融機関との電話連絡の際には生年月日や住所などの口頭確認によって毎回本人確認が行われるので、来店せずにカードローン契約を進める場合であっても他人があなたになりすまして手続きすることは難しいでしょう。
実際にアトムくんスタッフがプロミスやアコムに申し込んだときにも、電話連絡では本人確認として必ずオペレーターから個人情報をいくつか質問されました。
個人情報は自分自身のことなので、容易に答えられないとオペレーターからなりすましを怪しまれることは間違いありません。
当時の状況は、以下の記事を参考にご確認ください。
さらに、審査の過程では必ず申込者の信用情報が照会されます。
信用情報にはあなたの過去のクレジットカードやキャッシングの利用履歴や携帯の分割払いの支払い履歴、自己破産や民事再生などの履歴や、先に説明した運転免許証の番号など個人に関する多くのデータが残されています。
そのため、申し込み内容と信用情報とに相違点があったり、スタッフから信用情報の内容についていくつか質問されたときに上手く答えられなかったりすれば、その時点で審査通過は厳しくなるでしょう。
この他にもほぼすべてのカードローン審査では在籍確認のために申込者の職場へ金融機関から電話連絡がなされます。
もし在籍確認の電話にあなたが対応したとして、その電話内容にあなたが見に覚えがなければ、この時点でカードローンのなりすましが発覚しますよね。
このようにカードローン審査では申込者の個人情報の整合性が丁寧に確認されるので、WEB契約を使おうが、電話や郵送で申し込みしようが、他人名義でカードローンを発行することは大変難しいのです。
身に覚えのない請求書が届いたときの対処法
もし、とつぜん身に憶えのないカードローンの請求書や滞納・延滞などの催促状が届いたら、ドキッとしますよね。
でもこういうときには、まずは落ち着いてカードローンを利用した覚えがないことを請求先の金融機関に説明してください。
自分で借りていない借金を請求されたままに返済してしまっては、ただあなたが損をするだけですから。
なりすましが発覚したら、その後の対応は弁護士や司法書士に相談して決めましょう。
まとめ
保証人が必要なローンでは、家族や親戚があなたになりすまして勝手にあなたを保証人にしてしまうコトがあるそうです。
カードローンに限らず、借金のなりすましを防ぐためには、他人はもちろんのこと、信頼している家族であっても気軽に身分証明書や収入証明書類を貸さないことが大切ですよ。
身分証明書や収入証明書類は鍵付きの引き出しにしまうなどして、なるべく他人に持ち出されないよう心掛けてくださいね。
上記のことに気を付けておけば、他人があなたになりすましてカードローンを作ることは不可能です。
スタッフと対面せずにカードローン契約ができる無人契約機であっても、電話連絡だけでキャッシングできるWEB契約であっても、本人確認の作業は徹底されているので安心してください。