3Dプリンターを使って、アトムくんをフィギュア化してみた!
当サイトのマスコットキャラクターである「アトムくん」。四角いボディにほがらかな表情が特徴で、お金に関する悩みについて優しく丁寧に解説してくれます。
このたび、そんなアトムくんをここ数年認知度の高まってきている3Dプリンターを使い、フィギュア化することになりました。
さて、どんな仕上がりになったのでしょうか。
ところでアトムくんって一体?
改めてアトムくんについて紹介します。
アトムくんは、カードローンなどお金に関する話題に詳しいお役立ちロボットで、その名前の由来は「ATM」から。
彼には努力家な一面もあり、お金に関して悩んでいる人たちに対し、すこしでも有益な情報を発信したいと日夜勉強をしています。
最大の特徴はその四角いボディではなく、独自のネットワークを駆使し、無人契約機の場所をスグに検索できるところにあります。
じつは最近より検索しやすいようになっていたのを、みなさんはお気づきでしたでしょうか!?
アトムくん3D化への道
今回、アトムくんが3Dフィギュア化してみることになったキッカケは、「アトムくん」と検索したときに、立体化したアトムくんを単純に見てみたいと思ったのがきっかけです。
それにキーワードとして一般化したものの、編集部の中の人たちも実際に3Dプリンターで出力されたフィギュアというのを実際に見たことがなかったので、大変興味があったというのも事実です。
業者を探そう!
思い立ったが吉日。早速、3Dフィギュアの作成を行っている業者を検索しました。
キーワードは「3Dフィギュア 注文」とGoogleに尋ねると、いくつものそれらしき業者を発見でき、その1つひとつをチェックしました。
チェックをするときに重視したのは、「価格」と「実績」です。
はじめて注文するものなので、どれくらいの相場観なのかもわからず、また、どういった業者に注文したらいいのかというのもわかりません。
そうなってくると、判断材料としては先に提示した2つが重要となるのではないでしょうか。
見積もりをお願いしよう!
いくつものサイトをみているうちに、「ここが良さそう」という候補を数社みつけることができました。
早速見積もりを取ってもらってもいいのですが、こちらはよく理解していないので、以下のような疑問点をぶつけてみることにしました。
・依頼したら何日くらいで完成するのか?
・料金はどのように決定するのか?
これらの内容を各社に送ったところ、そのほとんどが当日中。遅くても3営業日以内に返信をいただけました!
ちなに多くの3Dプリント作成会社は、HPに問合せフォームを持っているので、問合せ内容や見積もりなどの目的に応じてすぐにメールを送ることができる仕組みとなっています。
問合せから返ってきたメールをみると、会社は違っても回答している内容はほぼ同じでした。
A:3Dデータがあるなら、データを入稿して欲しい。※ファイル形式は事業者指定の拡張子で入稿。なければ、作成したいフィギュアの画像。正面、背面、側面の最低でも3つが必要で、この数は多ければ多いほど、より正確かつ精巧なフィギュアが完成する。また、作成するフィギュアのサイズも教えて欲しい。
Q:依頼したら何日くらいで完成するのか?
A:データ入稿であれば3日~10日。3Dデータの作成も必要なら2週間~1か月程度はかかるけど、どちらも混雑具合によって多少の差がある。
Q:料金はどのように決定するのか?
A:依頼内容次第だけど、3Dデータの作成料金とフィギュアの作成料金がかかる。3Dデータ作成はオペレーターの時間単位で、曲線の多い複雑な内容だと時間がかかります。フィギュアの代金は、出力する質量によって変化するので同じデザインであっても、サイズが小さいと料金をおさえることができます。
知りたいこともわかったところで、指定されたデータと内容をそれぞれに送信し、見積もりがかえってくるのを待ちます。
ちなみに各社に送信した画像と、大まかな依頼内容は以下の通り。
・デザインイメージはATMをキャラクター化。
・表情は中央のものを使用。
・内側の四角部分は平面ではなく段差をつける。
見積もり料金はまちまち!都心よりも地方の会社のほうが安い?
今回、見積もりのお願いをしたのは5社です。問合せの段階ではより多くの会社に尋ねましたが、質問をしたときにいただいた返信内容やHPに掲載してある実績から判断。
見積もりの返信は3~5営業日で到着
どの業者も送った内容から出力するフィギュアの疑問に対する質問や依頼内容に対する改善提案が届き、「どのようにしたら、依頼者のイメージに近づけられるか」をしっかりと考えてくれていると感じました。
メールでの接客って難しいですが、見積もりを送った会社すべてに好印象を抱きました。
見積もりを見てビックリ!魅力的な提案も予算オーバー
見積もりを取ってもらった中に大変魅力的な提案をしてくれた会社がありました。
問合せ段階からじっくりと丁寧なヒアリングをしてくれ、アトムくんの細い手足であっても自立できるようにと魅力的な提案もしていただき、そうした対応の良さから見積もりを最も楽しみにしていました。
ところが、その価格が想像していたよりも高額だったため、断腸の思いでお断りすることに。
どんなことでも同じですが理想と現実はあるもので、重視したのは予算とコストに見合ったバランスです。
あれ?これはカードローンの借入をするときと同じですね。
これが地方格差?オペレーター料金にも差が
具体的な料金の明記は避けますが、最も安い会社と高い会社では10万円近くも開きがありました。
フィギュア細部のディティールや調整などがあるので、出力されたモノで違いがあるというのは理解できますが、オペレーターの料金にも大きな違いがあり、その差は最大で2倍以上です。
制作過程における違いはありますが、競争の激しい都心部よりも地方にある会社のほうが3Dデータの作成料金のほうが安い見積もられていました。
その会社が特別安いということもあるかもしれませんが、疑問を持った瞬間でした。
3Dデータの作成から、いよいよアトムくんフィギュア完成へ!
今回、予算と提案内容のバランスから北海道にある会社へ依頼することを決定しました。
見積もり依頼で添付した画像と内容から、以下のような提案をもらいました。
・台座を作成し、体を柱で固定する
・軽量化と費用削減のため、中抜き構造にする
いただいた内容をすべて了承し、続いて3Dデータの作成開始へ。
どのようになるのか楽しみです!
3Dデータ完成!近づく立体化
3Dデータは見積もり後、正式依頼をしてから2週間くらいで到着しました。
アトムくん正面
アトムくん斜め
アトムくんのデザインを忠実に再現してくれた3Dモデリングは、イラストとは一味ちがった雰囲気を持ちつつも、フィギュア化したときの完成イメージを強く想起させてくれるものです。
カラーリング2バージョン
デザインポイント
また、塗装とデザインイメージについての提案も3Dデザインの段階でもらうことができました。
アトムくんのデザインはイラストということもあり、遠近感を意図的に本体とカードを台形っぽくし、カラーリングもややグラデーションをかけています。
今回はイラストのイメージを大切にしたいため、作成してもらった内容そのままに作成に取り掛かってもらうことにしました。
なお、ここからフィギュアの完成まではさらに2週間先かかるとのこと。
3Dフュギュアってどう作る?プリント方法は複数あり!
ところで、皆さんは3Dプリントってどういう風にしているか知っていますか?
気になったので、少し調べてみました。
3Dプリンターはデータをもとに材料を一層ずつ積層していって、造形物を完成させます。
造形方法の呼び名はメーカーによって異なるものの、大きく分けて7種類に分類され、フィギュアの制作で用いられる造形方法は、バインダージェットなどの名称がある「結合噴射方式」です。
この方式の特徴は「フルカラーの造形ができる」「造形速度」が早いといった特徴があります。利用する材料は石膏パウダーや樹脂パウダーがあり、液体結合剤と粉末によって一層ずつ固めて造形するとのこと。
粉末は簡単に着色することができるので、デザイン確認やフュギュアの製作に向いていて、3Dフュギュア作成をする会社の多くがこの方式の3Dプリンターを利用しているようです。
つまり、3Dプリントをしたいと思った場合、作成するモノの性質によって、それに適したプリントをしてくれる会社を選択する必要があります。3Dプリントをしてくれる事業者のHPには、対応するプリントの種類も明記しているので、何ができるのかというのもしっかりと確認してから申込みするのがいいでしょう。
また、3Dプリンターの出力しているところを見学できる製作会社もあるので、どのようにして作っているかが気になるという方は、実際の製作風景を確認しに足を運んでみてはいかがでしょうか。
アトムくん、3Dフィギュア完成!堂々たる出来栄え
3Dデータの到着から2週間。ついにアトムくんの3Dフュギュアが完成しました!
正面
背面
右側面
左側面
イラストのイメージそのまま、堂々たる立像が到着しました!
3Dイラストが届いた時に、じつは「支柱が思ったより太いけど、見た目の可愛らしさは損なわれないか?」と不安もありましたが、実物をみるとそこまで気になりません。
というのも、フィギュアの設置場所にもよりますが、パッとみたときに支柱は影に隠れて気にならないから。
また台座があるため、しっかりとした安定感があります。
細部に目をやると、胸のカード部分もしっかりと切り込みがあり、カード投入口から出ている姿も再現してくれています。
顔の部分もATMの画面と同じく、ディスプレイ部分とその周囲のベゼル部がしっかりと表現されていて立体的な仕上がり。このベゼルがあることで、顔の部分がより明確にはっきりしています。
胴体の側面を見ると波なみとした模様のようなものがあり、石膏パウダーを一層一層積み重ねて作成したことがわかります。
このような作成あとというのは、フィニュッシュ方法によってはより目立たなくなるとのこと。しかし、費用はさらにかかるのでクオリティ優先でなければ、そのままでもとくに気になることもありません。
底面には軽量化のために穴があけられています。これにより本体重量は軽減され、さらにネジれにも強くなっているとのこと。
まとめ
3Dプリンターの存在は一般的に認知されてきているものの、周囲を見渡しても実際に作ったことがあるという人はまだまだ少ないのではないでしょうか。
今回、作成してもらったことで料金のことや製造方法など、さまざまなことを知ることができました。
また、見積もりも複数から取ったのも非常に良かったと思います。
HPを見ただけでは、「どこを選択しても同じ」というように見えましたが、料金だけでなく、モノづくりへの考え方の違いや取組みというのもわかりました。
どんなことでも言えるかもしれませんが、比較して検討することは本当に重要です。
なお、製作にかかった費用は、オペレーター代や3Dプリント費用を含め7万円程度。
完成品の質も高く、想像していたよりも素晴らしいできで非常に満足しています。
これからはリアルに飛び出してきたアトムくんと一緒になって、これまで以上に皆さんにとって役立つ情報を発信していきます。