【引越し予定の方必見】実録!賃貸物件の退去費用を41.6%減額した方法

更新日:2020/03/13

この記事では、2020年2月に賃貸アパートから引っ越した私が、退去費用を41.6%減額してもらった方法をみなさんにお伝えします。

退去費用が高くなったらどうしようと不安に思っている方も安心してください。

賃貸物件の借主が支払う退去費用は、故意や不注意で傷つけてしまった箇所を原状回復させるための費用だけでいいんです。

このことは、国が公表した『原状回復をめぐるトラブルとガイドライン』にも書いてあります。

管理会社やオーナー(家主・大家)さんから請求された金額を、すべて支払う必要はありませんよ!

さらにこの記事では、これまでに退去費用を払った経験のある200名に行った退去費用に関するアンケート結果も紹介。

退去費用を交渉した人と交渉していない人とでは、実際に支払った退去費用に27,045円の差があることがわかりました!

今住んでいる賃貸からの退去を考えている方の役に立てると嬉しいです。

まずは退去費用とはいったいどんな費用なのか、基本を確認しましょう。

200名アンケートの結果がすぐに知りたい方は、目次から【退去費用を支払った経験のある200名に行ったアンケート結果】をご覧ください。


編集長:タナカコウイチロウ 氏
3級FP技能士。
親の借金で一家離散した後、奨学金で大学進学。
借金の酸いも甘いも知るオトコ。

賃貸物件に住んでいた人が支払うべき退去費用とは

賃貸物件に住んでいた人、つまり借主(かりぬし)が支払う退去費用とは、今まで住んでいた物件を住む前の状態まで回復させるための費用です。

住む前の状態まで回復させることを原状回復と言います。

ただし日光によるクロスの焼けなど、経年劣化については、借主ではなく貸主(オーナー)の負担。

屋内をふつうに使用する範囲内でできた、床のへこみや画びょうの穴などの毀損(きそん)を原状回復させるのも貸主です。

つまり賃貸物件に住んでいた人は基本的に、故意や不注意で毀損してしまった箇所を原状回復させる費用だけを退去費用として支払います。

原状回復費用とは

賃貸物件の原状回復費用とは、賃貸物件を借りる前の状態まで回復させるための費用です。

ただし壁紙や床などは、時がたつにつれて価値が減少してしまいますよね。

そのため借主が負担する原状回復費用は、設備の耐用年数から居住年数を差し引いて残っている価値(残存価値)のみになります。

では賃貸物件の設備は、どれくらい月日がたてば価値がなくなってしまうのでしょうか。

賃貸アパートの設備は6年で価値が1円になる

一般的な賃貸アパートで使用されている壁紙やクッションフロア(床にはりつけるフローリングのようなシート)は、6年で残存価値が1円になります。

ということは、賃貸アパートに6年住んでいた場合、故意や不注意でつけた傷などがなければ、借主が壁紙や床の原状回復費用を支払う必要がないんです。

賃貸物件の設備ごとの耐用年数

賃貸物件の設備ごとの耐用年数を表にまとめたので、確認してみましょう。

設備 耐用年数
カーペット、クッションフロア、畳床 6年
クロス(壁紙) 6年
流し台 5年
冷暖房器具 6年
冷蔵庫 6年
ガス器具 6年
インターホン 6年
便器・洗面台 15年
建物に固着している設備
(フローリング、襖・障子などの建具、
柱、ユニットバス、浴槽、下駄箱など)
建物の耐用年数が適用
・軽量鉄骨:19年 ・木造:22年
・重量鉄骨、鉄骨:34年
・鉄骨鉄筋、鉄筋コンクリート:47年

上記の設備は、それぞれの耐用年数が経過すれば価値が1円になるように、残存価値を計算します。

耐用年数は『原状回復をめぐるトラブルとガイドライン』に記載

壁紙やクッションフロアが、6年で残存価値が1円になるという定義は、国土交通省が発表している『原状回復をめぐるトラブルとガイドライン』に記されています。

しかし、この記事を読んでいる人の中にも、そんなガイドライン聞いたことがないという人がいるのではないですか?

ちなみに、退去費用を払った経験のある200名の内、『原状回復をめぐるトラブルとガイドライン』を知っていたのは51人だけでした。

つづいては、国土交通省の『原状回復をめぐるトラブルとガイドライン』について解説します。

退去前に必ず確認!原状回復ガイドライン

国土交通省が、賃貸物件の貸主と借主の間で退去費用をめぐるトラブルが起きないよう作成したのが、『原状回復をめぐるトラブルとガイドライン』(以下、原状回復ガイドライン)です(平成10年3月公表)。

この原状回復ガイドラインでは、借主が負担すべき賃貸物件の原状回復費用について以下のように定義しています。

賃借人の居住、使用により発生した建物価値の減少のうち、賃借人の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗・毀損を復旧すること

国土交通省|原状回復をめぐるトラブルとガイドラインより引用

最初にお伝えしたように、故意や過失によってつけてしまった傷以外の原状回復費用は、借主が負担する必要はありません。

善管注意義務違反とは

原状回復ガイドラインに登場する善管注意義務違反(ぜんかんちゅういぎむいはん)とは、借りたものを丁寧に扱う義務を怠ったということです。

善管注意義務の善管は“善良な管理者”の略。

民法では、物件を借りた人には、善良な管理者として借りた物件を丁寧に扱う義務があると定めています。

スチールラックなどは要注意

たとえばスチールラックのような細い脚がついた棚にたくさん物を置くと、重みで床がへこんでしまう可能性が高くなります。

このとき、分厚いマットなどを敷いてからスチールラックを置けば、重みで床がへこんでしまうのを防げますよね。

注意義務を怠ったためにできた傷は、通常の生活の範囲内でできた傷とは言えず、借主が原状回復費用を負担しなければなりません。

ガイドラインはあくまでもガイドライン

原状回復ガイドラインの冒頭にはこう記されています。

(前略)本ガイドラインについては、(中略)その使用を強制するものではなく、原状回復の内容、方法等については、最終的には契約 内容、物件の使用の状況等によって、個別に判断、決定されるべきものであると考えられる。

国土交通省|原状回復をめぐるトラブルとガイドラインより引用

つまりこの原状回復ガイドラインは、あくまでもガイドラインです。

そのため、最終的には当事者同士で決めた約束ごとが優先されます。

たとえば賃貸契約のとき、“ハウスクリーニング代25,000円(税抜)は借主が全額負担するものとする”という特約を結んでいると、故意や過失による毀損がなくても、ハウスクリーニング代は借主が負担しなければなりません。

さて、ここまで読んでいただいたみなさんなら、「結局どうすれば退去費用をおさえられるの?」と思い始めたころでしょう。

ここからは、実際に私が賃貸アパートを退去した際に請求された退去費用と、支払った退去費用をもとに、退去費用をおさえる方法をお伝えします。

4年間住んだアパートの退去費用を41.6%減額した方法

私は京都市内にある1Kのアパートに4年間住んでいました。

この賃貸アパートから退去する時、請求された退去費用は102,740円(税込)です。

内訳はご覧の通り。

項目 金額(税込)
キッチンのクロス 5,940円
洋室のクロス 12,540円
洋室の床(クッションフロア) 56,760円
ハウスクリーニング代 27,500円
合計 102,740円

そして、私が実際に支払った退去費用は60,000円(税込)だけ。

41.6%の減額に成功したんです。

なぜ102,740円の退去費用を請求されたのに、6万円の支払いですんだのか気になりますよね?

その理由は、管理会社に対して「国の原状回復ガイドラインにのっとり、残存価値分は責任をもってお支払いします」と伝えたからです。

原状回復ガイドラインを知っているだけで有利

原状回復ガイドラインは過去の判例などを踏まえて作成されています。

なので、「原状回復ガイドラインに従って退去費用を見直して欲しい」と管理会社に伝えれば、まったく応じてくれないわけではありません。

私の場合、居住年数は4年だったので、クロスとクッションフロアの残存価値は2年分です。

そのため請求された原状回復費用のうち、私が負担しなければいけないのは三分の一。

ただしハウスクリーニング代に関しては、契約時の特約で借主負担になっていました。

よって、私が支払った退去費用の内訳がこちらです。

項目 金額(税込)
キッチンのクロス 1,980円
洋室のクロス 4,180円
洋室の床(クッションフロア) 18,920円
ハウスクリーニング代 27,500円
4年間の感謝 7,420円
合計 60,000円

「4年間の感謝ってなに?」とみなさん思っていることでしょう。

これに関しては、4年間の感謝を込めて、千円単位の端数を切り上げて支払っただけです(笑)

ただこの感謝が功を奏したのか、管理会社からは「では6万円でオーナーさまにお伝えします」と返答がありました。

その後6万円を支払いし、退去費用の支払いは完了です。

では、今回私が管理会社に伝えたポイントをまとめていきましょう。

退去費用の交渉が上手くいく4つのポイント

退去費用の交渉が上手くいくポイントは次の4つです。

ポイント

  1. 原状回復ガイドラインをよく読んでおく
  2. 原状回復ガイドラインに準じた支払うべき退去費用を先に計算しておく
  3. 支払う意志があることを伝える
  4. これまでの感謝を伝える

退去費用の交渉を成功させるためには、この4つのポイントをおさえた上で、理路整然と冷静に対応することが大切。

まずは原状回復ガイドラインをよく読んでおいてください。

細かな内容がわからなくても大丈夫。

「退去費用の全てが自分の負担じゃなくていいんだ!」と理解できればそれでOKです。

その後は、みなさんが支払うべき退去費用の金額を計算してみましょう。

退去費用の金額を計算する方法

例えば賃貸アパートなら、壁紙もクッションフロアも6年で残存価値がなくなります。

よって借主が負担する壁紙やクッションフロアの原状回復費用は、以下のように計算できます。

借主が支払う原状回復費用=請求された原状回復費用×{(6-居住年数)÷6}

この計算式の元、自分が最低限支払わなければならない金額を先に出しておいてください。

そして算出された金額を管理会社にこう伝えてみましょう。

「○年住ませていただき、ありがとうございました。退去費用ですが、国の原状回復ガイドラインのとおりに計算すると、こちらの負担額は○○円になりましたので、○○円はお支払いしようと考えています」

このとき、まずは感謝の気持ちを伝えることが大切です。

一方的にこちらの要望だけ伝えても、相手はいい気がしません。

そこで、まずは長い間住ませてもらった感謝を伝えてから、計算しておいて金額を支払うことをはっきりと伝えるんです。

私の場合はこのやり方で、管理会社から「その金額でオーナーさんにお伝えし、納得していただきます」という100点の回答を引き出すことができました。

オーナー・管理会社も全額支払ってもらえるとは思っていない

昔と違って、インターネット上には退去費用に関する情報がたくさん載っています。

そのためオーナーも管理会社も、請求した原状回復費用が全額支払ってもらえるとは思っていないのかもしれません。

その根拠は以下の2つです。

  • ・立ち合いのときに「この金額で最終決定ではありません」と言われた
  • ・管理会社から「いくらでしたらお支払いいただけますか」と聞かれた

この2点をもう少し詳しく解説します。

立ち合いのときに「この金額で最終決定ではありません」と言われた

私が賃貸アパートを出る日、立ち合いにきた施工会社の方から「このお見積りの金額で最終決定ではありません。管理会社に連絡を取って相談してください」と言われました。

2016年にも別のアパートで退去費用を請求されたことがあるのですが、そのときは立ち合いでそんなことを言われた覚えはありません。

修繕費用の見積もりだけを見せられて、「後日請求書が送られます」と言われただけでした。

ちなみにこの当時の私は、原状回復ガイドラインのことを知らずにいたため、「退去費用ってこんなにするんだ!」と思いつつ全額支払った苦い思い出があります。

管理会社から「いくらでしたらお支払いいただけますか」と聞かれた

退去した日の翌日、退去費用の交渉のため管理会社に電話をすると「おいくらでしたら支払っていただけそうですか?その金額で交渉できそうならオーナー様と交渉してきます」と言われました。

退去費用の交渉バトルが始まるんだと思って電話した私は思わずびっくり・・・。

原状回復ガイドラインを元に計算した金額を伝えると、あっさり退去費用の交渉は終了したんです。

これら2つの根拠から、賃貸物件のオーナーも管理会社も、請求した退去費用すべてを借主に支払ってもらえるとは思っていないのではないかと感じました。

ただ、退去費用を支払った経験のある200人にアンケートをしたところ、退去費用の金額を交渉しなかった人は200人中168人。

その168人の内、原状回復ガイドラインを知らなかった、つまりなぜその金額を請求されるのかを知らずに請求された退去費用に納得してしまった人が125人もいたんです。

もしかすると、数万円規模で還ってきたかもしれないお金を見過ごすなんて、もったいないですよね!

では次に、退去費用を支払った経験のある200名に聞いた、退去費用に関するアンケート調査の結果をご覧いただきましょう。

退去費用を支払った経験のある200名に行ったアンケート結果

アトムくん編集部では、退去費用を支払った経験のある200人の方にアンケート(以下当アンケート)を実施。

当アンケートの質問内容は以下の通りです。

  1. 退去された賃貸物件のタイプ
  2. 賃貸物件の間取り
  3. 居住年数
  4. 家賃
  5. 敷金
  6. 請求された退去費用
  7. 実際に支払った退去費用
  8. 請求された退去費用について思ったこと
  9. 退去費用交渉の有無
  10. 交渉方法あるいは交渉しなかった理由
  11. 国土交通省公表の『原状回復をめぐるトラブルとガイドライン』を知っていたか

当アンケートはクラウドソーシングサービスのランサーズを通じて行いました。

ご協力いただいたみなさま、ありがとうございます。

まずは、賃貸物件を退去する際に請求された金額の統計から見ていきましょう。

請求された退去費用の平均は63,283円

当アンケートの結果、請求された退去費用の平均は63,283円となりました。

また退去費用は、間取りが増えるほど金額も高くなるという結果に。

間取り 退去費用の平均 件数
ワンルーム
1K
1DK
1LDK
49,980円 119
2K
2DK
2LDK
79,924円 58
3DK
3LDK
4K
4DK
4LDK
90,139円 23

また、居住年数が長くなるほど請求される退去費用も高額になることがわかりました。

居住年数 請求された退去費用 件数
~3年 49,431円 79
4年~6年 61,694円 70
7年~ 87,090円 51

原状回復ガイドラインどおりの請求なら、特殊なケースをのぞき、借主は耐用年数に応じた残存価値までの現状回復費用を負担すればいいはず。

それなら、居住年数が長いほど請求額も安くなりそうなものですよね・・・。

では次に、実際に退去費用として支払った金額を紹介します。

実際に支払った退去費用の平均は49,109円

当アンケート調査で実際に支払った退去費用を伺ったところ、200人の平均は49,109円となりました。

これは、請求された退去費用の平均よりも14,174円低い数字です。

つまり、実際に請求された金額に対して、支払う金額の交渉をした人がいるということですね。

では、管理会社やオーナーから請求された退去費用について、200名のみなさんはどう感じていたのでしょうか。

請求された退去費用を高いと思った人は32.5%

当アンケートに回答してくれた200人のうち、請求された退去費用が高いと思った方は65人(32.5%)でした。

いっぽうで、安くすんだと思った方は50人(25.0%)、妥当だと感じた人は85人(42.5%)です。

退去費用が高いと思った人の退去費用交渉率は44.6%

退去費用が高いと思った人のうち29人(44.6%)が退去費用の交渉を行っていました。

その29人の中でも、国の原状回復ガイドラインを知っていた人ほど、高額な値下げに成功しているようです。

つづいては、退去費用の交渉をした人がどれくらいいたのかを紹介します。

退去費用を交渉した人は200人中32人(16.0%)

退去費用を支払った経験のある200人のうち、退去費用の交渉をおこなったことがあるのは32人でした。

そのうち、国の原状回復ガイドラインについて知っていた方は12人

ではここで、原状回復ガイドラインを知っていた人が、どのような退去費用交渉をおこなったのかを一部紹介します。

【40代 男性 会社員】
請求された退去費用:130,000円→実際に支払った退去費用:70,000円
退去したマンションは、入居時にすでに築25年経過している物件であり、入居の時点であらゆる室内設備や床などについて経年劣化が目立っていた。
ところが、オーナーが出してきた請求明細のなかに、床や壁の修繕費用として6万円が含まれており、「これについては国土交通省が出している指針に基づいて支払えない」と主張した。
その結果、この6万円はオーナーが撤回した。

この方はオーナーさんに対して「~国土交通省が出している指針に基づいて支払えない」とはっきり伝えたようです。

原状回復ガイドラインを知っていたからこそ言える一言ですね。

つづいてはハウスクリーニング費用を交渉した方です。

【30代 女性 会社員】
請求された退去費用:30,000円→実際に支払った退去費用:0円
退去時にクリーニング費用として30,000円を請求された。しかし、入居時にオプションでクリーニングをつけなかったため、床等にホコリがありそれなりに汚れている状態で入居した。入居時に自分たちで掃除をしており、退去時にもまた掃除するのはおかしいと管理会社を通して伝えた。そうするとオーナーもすぐに納得してくれて退去時のクリーニング費用の請求が取り下げられた。

原状回復ガイドラインによれば、ハウスクリーニング代金は基本的に貸主(オーナー)が負うべき退去費用です。

おそらくこの女性はそのことを知っていたのでしょう。

ハウスクリーニング代を借主が支払うという特約を結んでいない場合は、借主がハウスクリーニング代を負担することは基本ありません。

退去費用は交渉しだいで安くできる

退去費用を交渉した32人のうち、請求された退去費用よりも実際に支払った退去費用が安くなったのは26人。

退去費用の交渉成功率は、なんと81.25%です。

しかも、原状回復ガイドラインを知っていた人に限って言えば、12人中11人が退去費用を請求額よりも安くしてもらっていました。

退去費用を交渉しなかった人の中にも、交渉するだけで退去費用が安くできた方がいたかもしれませんよね。

退去費用の交渉をしなかった方は、なぜ交渉しなかったのでしょうか。

交渉しなかった人はとくに理由なく請求額を妥当と感じている

当然と言えば当然ですが、退去費用を交渉しなかった168人の内、49人は「請求された金額が安かった」と、82人が「請求された退去費用は妥当だった」と応えています。

ではこの131人の方は、退去費用がいくらだと妥当な価格と言えるのかを知っていたはずですよね?

ところが、請求された退去費用が安かった・妥当だったから退去費用を交渉していない人のうち、95人の方が原状回復ガイドラインを知らなかったんです。

つまり7割以上の方が、なんの根拠もなく「敷金と同じくらいならいいか」くらいの気持ちで、請求された退去費用が高いのか安いのかを判断していたということに・・・。

これってすごくもったいないですよね。

原状回復ガイドライン通りなら、もっと借主負担が少なかったかもしれないところ、余計な退去費用を払っている可能性だってあります。

退去費用の交渉をなぜしなかったのか聞いてみると、以下のような意見が出てきました。

【30代 男性 会社員】

請求された退去費用:43,000円→実際に支払った退去費用:43,000円
初めて退去するときで相場がまったくわからなかったですし、こんなもんかと思いなんとも思いませんでした。

相場が分からないという率直な意見です。

請求された退去費用と敷金が同じかそれ以下だった方の多くが、同じように退去費用に対してなんの疑いもなかったという意見を述べています。

ただ、「まあこんなものか」とあきらめるには少し高額な金額ですよね。

他にもこんな意見がありましたよ。

退去費用を交渉できると思っていない人が多い

交渉をしたって無意味だと感じている方の意見も多いです。

【20代 男性 学生】
請求された退去費用:90,000円→実際に支払った退去費用:90,000円
交渉しても変わらないと思った。

この学生さんは、1LDKの賃貸アパートに3年間住んでいらっしゃったようです。

しかも入居の際に45,000円の敷金を支払っているにも関わらず、90,000円の退去費用を請求されていました。

結局、敷金に45,000円を追加して、請求された通りの90,000円を退去費用としてお支払いされたとのこと。

この方が退去費用を支払う前に、この記事を見ていただいていれば・・・。

もしかすると、敷金に上乗せした45,000円だけでも支払わずにすんだかもしれません。

では、そのような場合は退去費用の交渉をすべきなのでしょうか。

【結論】退去費用が間取りごとの平均値より高額なら退去費用を交渉しよう

「退去費用ってだいたいこんなものでしょ?」

「退去費用なんて交渉しても意味がない」

そんな風に思わずに、このアンケ―ト調査でわかった退去費用の平均額よりも、請求された退去費用が高ければ、退去費用の交渉をしてみてください。

当アンケートの結果、請求された退去費用が平均額の63,823円より高額だった人は72名でした。

このうち、
退去費用の交渉をしなかった人が実際に支払った退去費用の平均は98,966円
退去費用の交渉をした人が実際に支払った退去費用の平均は71,921円
です。

退去費用の交渉をした人としていない人の差額は27,045円。

どうです?27,045円が戻ってくる可能性があるなら、交渉しない手はないですよね!

当アンケートに答えてくれた人のうち、退去費用の交渉をして退去費用が増えたという方は1人もいませんでした。

つまり、退去費用の交渉をして、借主側が損をするということはないんです。

賃貸物件を退去するということは、新しい場所での生活がはじまるということ。

その退去費用の交渉をして浮いた分のお金を、新しい場所での生活にいかしてみてはどうでしょうか。

まずは『原状回復にまつわるトラブルとガイドライン』を読んでみることをおすすめします。

執筆者からのコメント
タナカコウイチロウ

2016年、学生時代から数えて5年ほど生活していた賃貸アパートを退去したときは、請求された退去費用全額を支払いました。

ただ、なんでこの金額になったのか、ほんとうにすべて借主が支払うべきなのか、疑問を抱えながらだったので、もやもやした気持ちになったことを覚えています。

この記事は、私と同じような思いをする人が少しでも少なくなればいいなと思って作成しました。

ただ最近では、退去物件の立会いに同席した施工会社から、「この請求額はあくまで修繕費なので、借主さんがどれだけ負担するのかはオーナーと相談してください」と言われるケースもあります。

「この請求額、ちょっとおかしくない?」と思ったら、遠慮せず管理会社に相談をしてみてくださいね。