転職してお金がない人がお金を調達する方法

転職活動で1番お金がかかるのは、面接時の交通費です。

公共機関を使うとしても、積み重なると負担になりますし、自分で車を運転して移動するにしても、ガソリン代がかかります。

中には、1日に何社も巡るためにタクシーを利用するケースも。

県をまたぐ転職活動なら新幹線や飛行機を利用するので、交通費の額も大きくなりますし、宿泊費もかかってきます。

また、交通費以外にも書籍購入や飲食代、文具費用などが必要です。

マイナビ転職調べによると、転職活動にかかる費用は8万円以上という人が1番多い結果に。

また、doda調べでは、内定までの期間が「1ヶ月～半年」で全体の8割を占めていました。

転職活動にかかる費用は8万円“以上”ですから、内定までの時間が長ければ必要費用はどんどん膨らんでいきます。

内定が決まっても、その日に給与はもらえません。

タイミングにもよりますが、1ヶ月待たないと最初の給与が入らないことも考えられます。

貯金がない人は、転職活動費用＋1ヶ月分の生活費が必要です。

退職後の転職活動は8万円では済まない

転職活動をする人の中には、転職活動に専念するために今の会社を辞める人もいます。

会社を辞めれば収入は途絶えるので、転職活動費用だけでなく生活費の捻出も必要です。

生活費が月20万円として、内定までに数ヶ月かかるとかなり大きなお金が一気に飛んでいきますよね。

さらに、毎月必要な費用として見落としがちなのが、給与天引きされていた健康保険・年金・住民税。

中でも健康保険料は、今まで会社と折半していた場合が多いため、退職するとほぼ倍の保険料を払うことに驚く人も少なくありません。

また、車のローンや住宅ローンをボーナス月に大きな金額で返済予定なら、退職するタイミングを間違うと返済できなくなる可能性もあります。

引っ越しアリの転職なら家賃の4ヶ月分を準備

採用後、引っ越しをする場合もありますよね。

引っ越しの初期費用は家賃の4ヶ月分～半年と言われています。

単身or家族、引っ越しの繁忙期or閑散期によって金額が変わるとは言え、引っ越し費用は馬鹿になりません。

貯金があるなら別ですが、内定から入居までの間に家賃の4ヶ月分以上を用意するのは現実的ではありませんよね。

転職活動には思っている以上にお金がかかります。

しかし、お金がないからと転職活動を断念する必要はありません。

今、まとまったお金がない人でもお金を準備する方法があるんです。

まずは、退職する際にもらえる退職金と失業給付金を紹介します。

会社を退職すると、会社から退職金が支給され、条件をクリアすると国から失業給付金が支給されます。

受給するにはそれぞれ注意点がありますのでみていきましょう。

退職金

多くの人は退職すると退職金を手にできます。

しかし、勤続年数があまりに短い場合は退職金支給の対象外になることがあるんです。

就業規則などで退職金支給の条件を確認しておきましょう。

退職金の金額は、退職日当日にはじめて知らされることは少なくありません。

事前に概算でも退職金の金額を知りたいなら、総務人事に問い合わせてみるor過去に退社した同期などに聞いてみましょう。

失業給付金

退職すると、雇用保険被保険者証と離職票という書類をもらい、ハローワークで失業給付金の手続きをおこないます。

この手続きはあなた自身でおこなってください。

しかし、手続きをおこなえば誰でも失業給付金がもらえるわけではなく、以下のように受給資格が定められています。

受給資格があるかどうかは、総務人事に聞けば教えてくれます。

気になるのは、いつ失業給付金をもらえるかですよね。

退職理由により、給付時期が以下のように変わります。

共に7日間の待機期間が終わると、説明会を受けにハローワークへ行きます。

そこで1回目の支給認定日が分かるという仕組みです。

退職金が思っていたよりも少ない場合もあるでしょう。

また、退職理由が自己都合なら長い待機期間があるので、失業給付金をアテにするのは危険です。

そこで、内定までのお金がない人には金融機関からお金を借りることをおすすめします。

まずは、勤務しながら転職活動をするケースを見ていきましょう。

今の会社で仕事をしながら転職活動をするなら、今、カードローンの審査を受けておきましょう。

なぜなら、転職後は審査に通らない可能性が高いからです。

金融機関が融資の審査をする理由は、返したお金を約束通り返済できる人がどうか判断するため。

審査する立場になって考えてみてください。

勤続年数10年の人と1週間の人、どちらを信用してお金を貸しますか？

前者を選ぶ人が多いはずです。

この考え方に当てはめると、転職してすぐの人が審査落ちするのも納得ですよね。

収入が安定していて返済能力があると判断されやすい内に、カードローンを契約しておいてください。

契約したからといって、すぐにお金を借りる必要はありません。

転職活動中にお金の心配をしないための安全材料として、契約しておいて損はないと思います。

続いては、会社を辞めてから転職活動をする人が金融機関でお金を借りる方法を紹介します。

金融機関でお金を借りるには、安定した収入が必要です。

会社を退職した無職の状態では、いくら過去の年収が良くても、銀行や消費者金融はお金を貸してくれません。

でも、アルバイトをしていれば話は別。

正社員でなくても、仕事をしていればカードローンを利用できます。

ただし、金融機関でお金を借りるには審査の通過が必須。

1ヶ月ほどアルバイトをした後に金融機関のカードローンに申込むことをおすすめします。

またアルバイトでは、今までの月収を下回るかもしれません。

その場合、融資の希望金額を控えめに提示することが審査落ちしないポイントの1つですよ。

なお、ここでは金融機関でお金を借りることを推奨してきましたが、カードローン利用に抵抗がある人もいますよね。

そんな人に、カードローン以外でお金を用意する3つの方法を紹介します。

お金を借りる方法はカードローンだけではありません。

「その手があったか！」と見落としがちな方法を3つ紹介します。

クレジットカードのキャッシング枠

お手持ちのクレジットカードにキャッシング機能はついていませんか？

付帯していれば、限度額内でお金を借りることができます。

ATMですぐに手続きできるのも便利ですね。

定期預金担保貸付

定期預金を担保にお金を借りる方法です。

預け先にもよりますが、低金利で預金額の80-90％を借りられます。

毎月の返済額が決まっておらず、決められた期限までに返済を完了すればＯＫという返済方法が特徴的ですよ。

契約者貸付制度

解約返戻金ありの生命保険に加入していれば、解約返戻金を担保にお金を借りることができます。

自分が加入している保険内容を詳しく把握している人は多くありません。

契約内容を確認してみてくださいね。

ここまでは、通常の生活で転職活動をすることを想定してお金を用意する方法を紹介してきました。

でも今は、新型コロナウイルスによって経験したことのない環境になり、思うように仕事ができない人もいますよね。

そんな人が受け取れる手当と利用できる貸付制度を最後に紹介します。

内定後に入社日が延期になったり、突然失業したりと、新型コロナウイルスの影響を受けている人もいるはず。

収入が途絶えて生活が厳しくなる不安がありますよね。

その不安を少しでも解消できる補償と貸付制度を紹介します。

休業手当

企業サイドの都合で入社が延期になったり休業になったりした場合、平均賃金の60％を補償する休業手当がもらえます。

これは労働基準法第26条で定められている、労働者の権利です。

もしも、勤務先が中小企業で休業手当を支給できる状態にない場合、国が「新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金」として補償してくれます。

詳しくは下記「新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金コールセンター」に問い合わせてください。

生活福祉資金貸付制度

生活福祉資金貸付制度は、本来、低所得者世帯への貸付制度です。

しかし今は、新型コロナウイルスの影響を受ける状況下で、生活が困難になる人が多くなりました。

そこで、緊急小口資金等の特例貸付として、一時的に対象世帯が拡大されているんです。

この貸付制度は、2つのケースを想定して「緊急小口資金」と「生活支援金」に分かれています。

緊急小口資金

生活支援金

生活福祉資金貸付制度の申込先は、お住まいの市区町村社会福祉協議会または労働金庫です。 どちらに該当するのか、そもそも補償対象者なのかなど、詳しくは下記「個人向け緊急小口資金・総合支援資金相談コールセンター」に問い合わせてください。

転職活動に必要な費用がないと、判断を誤るリスクがあります。

なぜなら、早くお金を手にしなければならず、気持ちに余裕がなくなり、決断を焦ってしまうからです。

冷静に判断できる状態で、より良い会社に納得して転職したいじゃないですか。

そのためにも、紹介した方法を参考にして有意義な転職活動にしてください。