NHK受信料を支払わないとどうなる?受信料の根拠や払わずにすむ方法を解説

更新日:2024/03/18

NHK受信料を払わないとどうなるのか

「引っ越したらNHKの人が、とつぜん家にやってきた・・・」

「NHKの受信料って、必ず支払わないとだめなの?」

この記事を読んでいるということは、上記のような不安や、疑問をお持ちの方が多いのではないでしょうか。

NHKの受信料については、2017年12月の最高裁判決や、2019年の参議院選挙にてNHKから国民を守る党(現政治家女子48党)が国政進出したことなどで、たびたび話題にあがってきました。

また2023年4月1日から、正当な理由がないのに、NHKの受信料を支払わない世帯に対する割増金制度がスタートしています。

結論を先にお伝えすると、NHKの放送を受信できる設備がある世帯は、NHKの受信料を支払わなければなりません。

放送法第64条1項により、NHKの放送を受信できる設備がある世帯は、NHKと放送受信契約する義務があるからです。

ただ上記の説明だけでは、納得できない方もいらっしゃいますよね。

そこでこの記事では、NHK受信料の根拠や支払わずにすむ方法など、徹底的に解説していきます。

記事のなかでは、インターネットユーザー1,000人を対象とした、NHK受信料に関するアンケート調査の結果も記載していますよ。

まずはNHKの受信料とはいったい何なのか、あらためておさらいしておきましょう。

アトムくん編集長_田中

2級FP技能士 田中 宏一郎 氏
2級FP技能士。これまでに5社の消費者金融カードローン(アコム・プロミス・アイフル・SMBCモビット・LINEポケットマネー)、3社の銀行カードローン(楽天銀行スーパーローン・三井住友銀行カードローン・みんなの銀行ローン)と契約。過去には父の借金で一家離散を経験するも、奨学金のおかげで大学進学。奨学金の完済と同時に住宅ローンの返済がスタート!借金の酸いも甘いも知るアトムくんの編集長。
目次

NHK受信料とは

NHKの受信料はNHKの財源

NHK受信料とは、公共放送である日本放送協会(NHK)が、「特定の勢力、団体の意向に左右されない公正で質の高い番組や、視聴率にとらわれずに社会的に不可欠な教育・福祉番組をお届け」するための財源です。

NHK受信料を支払わなければならない条件

NHK受信料は、NHKの放送を受信できる設備のある世帯に、支払いの義務があります

NHKの放送を受信できる設備は以下のとおりです。

受信機の種類 具体的な設備
家庭用受信機
  • テレビ
  • ポータブルテレビ
  • 受信機能付きビデオレコーダー
  • テレビチューナー付きパソコン
携帯用受信機
  • ワンセグ付き携帯電話・スマートフォン
  • ワンセグ付きタブレット端末
自動車用受信機
  • チューナー付きカーナビ
共同受信用受信機
  • ケーブルテレビ
  • 地上デジタル放送用UHFアンテナ
  • BS・CSデジタル対応アンテナ

NHKの番組自体を視聴していない場合でも、その他のテレビ番組を視聴できるなら、NHKの放送を受信できる状態とされます。

いっぽう上記の受信設備がなく、NHKを含むすべてのテレビが視聴できない状況なら、NHK受信料を支払わなくても大丈夫です。

なおNHKが総務省の国勢調査などを参照に算出した結果、NHKの放送受信契約の対象となる世帯は4,651万世帯であり、総世帯数の81.1%にあたります。(2022年度末時点)

NHKの受信料を支払わない世帯の割合は21.7%

NHKによると、放送受信契約の対象世帯が4,651万世帯なのに対し、実際に放送受信契約を結んでいる世帯は3,783万世帯のみ。

受信料を支払っている世帯は3,644万世帯のみのようです。

つまり本来NHKの受信料を支払う義務があるのに、NHK受信料を支払っていない世帯が21.7%を占めている状態です。

世帯の種類 世帯数
(契約対象世帯における割合)
契約対象で契約している世帯(全額免除を除く) 3,783万世帯(81.3%)
契約対象で受信料を支払っている世帯数 3,644万世帯(78.3%)
契約対象で受信料を支払っていない世帯数 1,007万世帯(21.6%)
参照:NHK公式サイト | 受信料・受信契約数に関するデータ

たしかにNHKの番組を見ない人にとっては、「なぜ見てもいない番組のために受信料を支払わなければならないの?」と疑問が沸いてきますよね。

つづいてはNHKが受信料を徴収する、法的な根拠を解説します。

NHKの受信料を支払わなければならない理由

NHKの受信料を支払わなければならない理由は、放送法第64条1項と日本放送協会放送受信規約を根拠として、NHK側が以下の見解を示しています。

NHK側の見解
  • 放送法第64条第1項において、「協会の放送を受信することのできる受信設備を設置した者は、協会とその放送の受信についての契約をしなければならない。」と定められています。
  • また、放送法第64条第3項において、「協会は、第1項の契約の条項については、あらかじめ、総務大臣の認可を受けなければならない。」とされており、これに基づき、総務大臣の認可を得て「日本放送協会放送受信規約」を定めています。
  • その「日本放送協会放送受信規約」の第5条において、「放送受信契約者は、……(中略)……放送受信料を支払わなければならない。」と定められています。
引用:NHK公式サイト | よくある質問集 NHKが受信料を徴収する法的根拠を知りたい

NHK受信料支払い義務に関するNHKの見解を、図解にしてみました。

NHKを受信できる設備がある

放送法第64条1項により、
NHKと放送受信契約する義務が発生

NHKと放送受信契約を結ぶ

日本放送協会放送受信規約により、
NHK受信料を支払い義務が発生

NHKを受信できる設備があるなら、
受信料の支払い義務が発生

 

上記の内容を、もう少し詳しく見ていきましょう。

受信料支払い義務の根拠1.放送法第64条1項

記事のなかでも繰り返しお伝えしているとおり、NHKの放送を受信できる設備がある場合、法律によりNHKと放送受信契約を結ばなければなりません

放送法第64条1項にて、「協会の放送を受信することのできる受信設備を設置した者は、協会とその放送の受信についての契約をしなければならない。」と定められているからです。

ただ上記のとおり、放送法第64条1項にはNHKと契約する義務があると書かれているものの、NHKの受信料を支払う義務があるとは書かれていません。

そこで次に登場するのが、日本放送協会放送受信規約です。

受信料支払い義務の根拠2.日本放送協会放送受信規約

日本放送協会放送受信規約は、放送法第64条1項によって締結される放送受信契約の条項をまとめた規約です。

日本放送協会放送受信規約の第5条には、以下の記載があります。

放送受信契約者は、受信機の設置の月の翌月から第9条第2項の規定により解約となった月の前月まで、1の放送受信契約につき、その種別および支払区分に従い、次の表に掲げる額の放送受信料(消費税および地方消費税を含む。)を支払わなければならない。

引用:日本放送協会放送受信規約

つまりNHKを受信できる設備がある場合は、放送法第64条1項によってNHKと契約する義務があり、NHK契約者には日本放送協会放送受信規約により、受信料支払い義務があるということになります。

放送法第64条1項は憲法違反ではないの?

NHKが受信料支払い義務の根拠とする放送法第64条1項は、日本国憲法に反する内容だと、たびたび指摘されてきました。

日本国憲法第13条において、日本国民には契約の自由が保障されているからです。

たしかに放送法第64条1項は、テレビを受信できる設備があるだけでNHKとの契約が強制されるため、日本国憲法が保障する契約の自由に反しているように思えます。

ただ2017年12月の最高裁判決では、「(放送法第64条1項は)適正、公平な受信料徴収のために必要で憲法に違反しない」との判断を下しました。

上記の判決により、NHK側が主張する受信料支払い義務の根拠は、より強固なものになったと言えるでしょう。

では次に、NHKの放送受信契約対象世帯の方が、NHKとの放送受信契約を拒否するとどうなってしまうのか紹介します。

NHKとの契約を拒否した場合の流れ

もしNHKとの放送受信契約を拒否してしまうと、最終的にはNHKから裁判を起こされる可能性が高いです。

契約を拒否したからと言って、罰はありません。

ただ2017年12月の最高裁判決において、原告側にはテレビを設置した日までさかのぼって、受信料を支払うようにとの命令が下されました。

NHKの放送受信契約を拒否した場合の流れは以下のとおりです。

NHKの放送受信契約を拒否した場合の流れ
  1. NHKとの放送受信契約を拒否
  2. NHKから裁判を起こされる
  3. 裁判に敗訴する
  4. 判定確定により強制的に契約を締結させられる
  5. テレビを設置して日までさかのぼって受信料を支払う

まず大前提として、NHKの放送受信契約の対象世帯に該当する場合、契約を拒否するのは避けてください。

先にお伝えしたとおり、2017年12月の最高裁判決で、放送法第64条1項は合憲と判断されているからです。

NHKから裁判を起こされると、勝てる可能性はゼロに等しいでしょう。

ではNHKと契約後、NHKの受信料を支払わないでいるとどうなるのでしょうか。

NHK受信料の支払いを滞納してから差し押さえまでの流れ

NHKと放送受信契約を結んでいるにもかかわらず、NHKの受信料を滞納した場合、最終的には財産を差し押さえられる可能性があります

NHK受信料を滞納してから、差し押さえまでの流れは以下のとおり。

NHK受信料を滞納してから、差し押さえまでの流れ
  1. NHKの受信料を数ヶ月滞納する
  2. 裁判所から支払督促が届く
  3. 異議申立書を返送する
  4. 裁判所から訴状が届く
  5. 答弁書を返送する
  6. 裁判所で今後の支払いについて話し合う
  7. 和解が成立したら和解の内容に沿って支払う
  8. 和解が成立しない場合は裁判が行われる
  9. 財産が差し押さえられる

順番に詳しく見ていきましょう。

NHKの受信料を滞納すると裁判所から督促が届く

NHKの受信料を支払わずにいると、まずはNHKから支払いを催促する書面が届きます。

NHKから支払催促の書面が届いて以降も受信料を滞納した場合、今度は裁判所から督促状が届きます。

裁判所から督促状が届いた場合、無視することだけは避けてください

裁判所から届く支払督促を無視すると、NHKの受信料支払いを認めたことになり、強制執行による財産の差し押さえが可能になるからです。

督促状が届いたなら請求額を支払うか、異議申し立てして、支払い命令が不服という意志を伝えましょう。

裁判所の督促状に対し異議申立書を返送する

裁判所から届く支払督促には、異議申立書が同封されています。

NHK受信料の支払いを不服と感じる方は、督促状が届いてから2週間以内に、異議申立書を提出してください。

異議申立書を提出すると、裁判所から訴状が届きます。

裁判所から訴状が届いたら答弁書を提出

異議申立書を提出し、裁判所から訴状が届いたら、答弁書を提出します。

答弁書を提出しなければ、NHK側の支払い要求を認めたことになるからです。

なお答弁書を提出すれば、1回目の裁判に欠席しても問題ありません。

以降は裁判にて、今後の対応を協議することになります。

NHK側との和解が成立すれば、和解内容にそって支払いを行います。

NHK受信料をめぐる訴訟のうち、73.5%が双方の和解によって解決しており、協議次第では分割払いに応じてくれる場合もあるようです。

和解が成立しない場合は、裁判によって判決が下されます。

和解が成立しない場合は裁判→差し押さえとなる

NHKとの和解が成立しない場合、最終的な判断は、裁判所に委ねることとなります。

結論としては、2017年12月の最高裁判決のとおり、NHK受信料を支払わなくても許されたケースはありません

最後まで支払いを拒んだ場合、強制執行によって財産を差し押さえられてしまいます。

なおNHKが強制執行によって受信料を回収した件数は、2022年3月末時点で累計449件です。

2023年4月から割増金の請求もスタート

また2023年の4月1日から、受信料を支払う義務に違反した場合、受信料の2倍にあたる割増金を支払わなければならなくなりました

割増金請求が記載された、日本放送協会放送受信規約の一部変更に、2023年2月2日(木)付で総務大臣の認可が下りたからです。

NHKの2022年度第4四半期業務報告では、上記の影響で、2023年1月から2023年3月の期間のNHKの受信契約件数が11万件増加したことがわかっています。

日本放送協会放送受信規約の変更箇所は以下のとおりです。

(放送受信契約者の義務違反)
第12条 放送受信契約者が次の各号の1に該当するときは、所定の放送受信料を支払うほか、
その2倍に相当する額を割増金として支払わなければならない。
(1) 放送受信料の支払いについて不正があったとき
(2) 放送受信料の免除の事由が消滅したにもかかわらず、その届け出をしなかったとき

引用:日本放送協会放送受信規約

また受信機設置の翌々月の末日までに受信契約書を提出しなかった場合も、NHKから割増金を請求される可能性があります。

くわえてこれまでより料額が高い契約種別に変更した(地上契約→衛星契約など)にもかかわらず、変更後の契約種別の放送受信契約書を提出しなかったときも、割増金請求の対象となります。

 

NHKの受信料がどうしても払えない方は、NHK受信料の免除対象者に該当していないか確認してみてください。

つづいては、NHK受信料を支払わなくてもいい条件を紹介します。

NHK受信料を支払わなくてもいい条件

NHK受信料を支払わなくてもいい条件は以下の4つです。

NHK受信料を支払わなくてもいい条件
  • 受信機器がない
  • 受信機器が壊れている
  • アンテナやケーブルがない
  • NHK受信料の免除対象者である

順番に詳しく解説します。

受信機がない

NHKの放送を受信できる設備がない方は、NHKの受信料を支払う必要はありません。

NHKの放送を受信できる設備とは以下のとおりです。

受信機の種類 具体的な設備
家庭用受信機
  • テレビ
  • ポータブルテレビ
  • 受信機能付きビデオレコーダー
  • テレビチューナー付きパソコン
携帯用受信機
  • ワンセグ付き携帯電話・スマートフォン
  • ワンセグ付きタブレット端末
自動車用受信機
  • チューナー付きカーナビ
共同受信用受信機
  • ケーブルテレビ
  • 地上デジタル放送用UHFアンテナ
  • BS・CSデジタル対応アンテナ

ちなみにドン・キホーテや一部の家電メーカーが発売している、ネット動画専用スマートテレビなら、NHK受信料を支払う必要はありません

受信機器が壊れている

NHKの放送を受信できる設備があるとしても、受信機器が壊れている場合は、NHKの受信料を支払う必要はありません。

アンテナがない

一軒家にお住まいの方の場合、テレビがあったとしてもアンテナを撤去している状態なら、受信料を支払わなくても大丈夫です。

ただしアンテナケーブルがないだけの場合、受信料支払いを命じられる可能性が高いです。

アンテナケーブルに関しては、購入さえすればすぐに設置できるため、放送を受信できる状態だと判断されます。

NHK受信料の免除対象者である

NHK受信料には、受信料の免除・減免の規定があります

NHK受信料の免除対象者は以下のとおり。

減免金額 対象者
全額免除
  • 公的扶助受給者
  • 住民税非課税の身体障害者
  • 住民税非課税の知的障害者
  • 住民税非課税の精神障害者
  • 社会福祉施設等入所者
  • 奨学金受給対象等の別住居の学生
  • 災害被災者
半額免除
  • 視覚、聴覚障害者
  • 重度の身体障害者
  • 重度の知的障害者
  • 重度の精神障害者
  • 重度の戦傷病者
参照:NHK公式サイト | 日本放送協会放送受信料免除基準

自分がNHK受信量の免除対象者か確かめたいなら、NHK公式サイトの『放送受信料の免除について』のページで確認できますよ。

さて、NHK受信料を支払わなくてもいい条件を見て、「自分はNHK受信料を支払わなくてもいい条件にあてはまるから、NHKを解約したい!」と考えた方もいるのではないでしょうか。

つづいては、NHKの放送受信契約を解約する方法を紹介します。

NHKを解約する方法と解約の流れ

NHKの放送を受信できる設備を撤去したり、故障したりした場合、NHKとの放送受信契約を解約できます

放送受信契約を解約しなければ、受信料の支払いが続いてしまうため、上記の場合は必ずNHKを解約してください。

NHKの解約方法は電話のみ

NHKを解約する方法は、NHKふれあいセンターに電話して、解約届を送ってもらう方法のみです。

NHKふれあいセンターの詳細は以下のとおり。

NHKふれあいセンター
電話番号
受付時間 9:00〜18:00まで※12月30日17:00~1月3日を除く。土日祝日も受付可能

NHKを解約したい方は、まずは上記の番号に電話をかけましょう。

NHK解約の流れ

NHKを解約する場合、以下の流れで解約まで進みます。

NHKを解約する場合の流れ
  1. NHKふれあいセンターに電話連絡
  2. 解約の意思を伝える
  3. NHKから折り返しの電話がかかってくる
  4. 放送受信契約解約届を送ってもらう
  5. 放送受信契約解約届を返送する
  6. 解約届が受理される

NHKに解約の意思を伝えると、解約理由を聞かれるため、あらかじめ理由を準備しておきましょう。

さきにお伝えしたとおり、NHKの放送を受信できる設備を撤去したり、故障したりした場合はNHKを解約できます。

解約理由を聞かれたら、上記の状況にあることを伝えてください。

放送受信契約解約届の内容と注意点

放送受信契約解約届の内容は以下のとおりです。

内容 項目
放送受信契約を要しないことになる受信機の数
  • 地上( )台
  • 衛星( )台
放送受信契約を要しない言となった事由
  • 受信機を撤去した。[受信機の廃棄方法]
  • 受信機が故障した。[故障の状況]
  • 受信機を譲渡した。[譲渡先・取引先]
  • アンテナを撤去した。[受信方法の切替の有無]
  • ケーブルを脱退した。[受信方法の切替の有無]
受信設備の設置予定
  • 設置予定あり[令和 年 月頃]
  • 未定
  • 設置予定なし

受信機の数には、地上契約か衛星契約、いずれかの契約している数を記載してください。※一般家庭であれば、どちらか1台の契約になります

放送受信契約解約届の記載に誤りがあると、NHKから再度確認の連絡があります。

解約手続きをスムーズに終えるためにも、記入ミスのないようにしましょう

解約手続きの詳細は、NHK公式サイトのよくある質問集で、『解約のお手続き』のページを参考にしてください。

では続いて、NHK受信料の金額をあらためて確認しておきましょう。

NHK受信料の金額

NHKの受信料は、契約内容と支払い方法によって、金額が分かれます。

契約内容・支払い方法別の受信料は以下のとおりです。

契約内容 支払い方法 金額
地上契約 口座振替
クレジット
  • 2ヶ月払い:2,450円
  • 6ヶ月払い:7,015円
  • 12ヶ月払い:13,650円
継続振込等
  • 2ヶ月払い:2,550円
  • 6ヶ月払い:7,300円
  • 12ヶ月払い:14,205円
衛星契約 口座振替
クレジット
  • 2ヶ月払い:4,340円
  • 6ヶ月払い:12,430円
  • 12ヶ月払い:24,185円
継続振込等
  • 2ヶ月払い:4,440円
  • 6ヶ月払い:12,715円
  • 12ヶ月払い:24,740円
特別契約 口座振替
クレジット
  • 2ヶ月払い:1,970円
  • 6ヶ月払い:5,620円
  • 12ヶ月払い:10,940円
継続振込等
  • 2ヶ月払い:2,070円
  • 6ヶ月払い:5,905円
  • 12ヶ月払い:11,490円

※衛星放送のアンテナがある場合は必ず衛星契約になり、「衛星放送は見ないから地上契約で」というように自分で選択することはできません

※特別契約とは自然の地形により、地上放送の受信が困難な地域において、衛星放送のみ視聴可能な契約方法です

※沖縄県は契約方法・支払い方法により月50円〜138円安くなります。

いずれの契約方法でも、最も受信料が安くなるのは、口座・クレジットで12ヶ月分を支払う方法です。

地上契約の場合、支払い方法によって1年間に支払う受信料がどれくらい違うのか見てみましょう。

契約方法 支払い方法 1年間のNHK受信料
地上契約 口座振替
クレジットの12ヶ月払い
13,650円
地上契約 継続振込等の2ヶ月払い 15,300円

ご覧のとおり地上契約の場合だと、支払い方法によっては、1年間で支払うNHK受信料に最大1,350円の差が出てしまいます。

「どうせ支払わなければならないなら、お得に支払いたい」という方は、口座振替かクレジットカードで、12ヶ月分を支払ってください。

支払いを3年以上滞納すると延滞利息が発生

なおNHKの受信料を3年以上滞納すると、先にお伝えした所定の受信料の他、1年あたり2.0%の割合で延滞利息を支払わなければなりません

支払い漏れをなくすためにも、自動で支払われる口座振替か、クレジットカード支払いで支払うのがベストです。

NHKの受信料は諸外国と比較して高い?安い?

NHKの受信料は、諸外国の公共放送と比較して、高額なのでしょうか。

NHKの受信料と、諸外国の公共放送の受信料(放送料)を比較した結果が以下のとおりです。

メディア・媒体名 年間受信料(視聴料)
NHK 13,650円
(地上契約・12ヶ月払い)
BBC(イギリス) 22,168円
ARD、ZDF(ドイツ) 27,073円
FTV(フランス 17,920円
Yle(フィンランド) 最高21,014円
KBS(韓国) 2,958円
参照:総務省 |  公共放送の在り方に関する検討分科会 事務局諸外国の公共放送の受信料制度の状況

上記を見ると、NHKの受信料は、諸外国の公共放送と比較すると安いほうだとわかります。

ただ相対的には安い受信料だとしても、金額が見合っているかどうかは個人の判断にゆだねられますよね。

そこでアトムくん編集部では、NHKの受信料に関するアンケート調査を実施しました。

では最後に、NHKの受信料に関するアンケート調査を行った結果を紹介します。

NHK受信料に関するアンケート調査の結果

アトムくん編集部では、インターネットユーザー1,000人を対象に、NHKの受信料に関するアンケート調査を実施しました。

アンケート結果からわかったことは、主に以下の3点です。

アンケート結果からわかったこと
  • NHK受信料は世間に高額と思われている
  • NHKの番組の質が高いと思っている人は少ない
  • NHK受信料の強制徴収に納得している人は少ない

アンケートの内容は以下のとおり。

調査目的 NHK受信料に対する世間一般の意見を広く募集する
調査対象 インターネットユーザー
調査方法 クラウドワークス
調査対象人数 1,000人
調査実施期間 2022年9月14日(水)~2022年9月28日(水)
調査主体 アトムくん編集部(株式会社プラスワン)
母集団

【男女比】

  • 女性:66.4%
  • 男性:33.6%

【年齢構成比】

  • 10代:0.6%
  • 20代:19.2%
  • 30代:38.0%
  • 40代:26.9%
  • 50代:11.8%
  • 60代:3.2%
  • 70代:0.3%
質問内容
  • Q1.NHK受信料を払っていますか?
  • Q2.NHK受信料は妥当だと思いますか?
  • Q3.NHKオンデマンドには加入していますか?
  • Q4.NHKの番組は「特定の勢力、団体の意向に左右されない構成で質の高い番組」だと思いますか?
  • Q5.放送法第64条1項は、日本国憲法で認められている契約の自由に反すると思いますか?
  • Q6.NHKはスクランブル放送にするべきだと思いますか?
  • Q7.NHK受信料を支払うことに納得していますか?
  • Q8.受信料を支払うことに納得している/納得していない理由を教えてください。
  • Q9.毎週欠かさず見ているNHKの番組はありますか?
  • Q10.毎週欠かさず見ている番組がある人は番組名を教えてください。NHKを見ていない人は「なし」とご記入ください。
  • Q11.毎週欠かさず見ている番組がある人は番組の魅力を、NHKを見ていない人はNHKを見ない理由をご記入ください。

またアンケートの回答結果は以下のとおりです。

Q1.NHK受信料を払っていますか?
支払っている 703人(70.3%)
支払っていない 297人(29.7%)
Q2.NHK受信料は妥当だと思いますか?
高いと思う 903人(90.3%)
妥当だと思う 89人(8.9%)
安いと思う 8人(0.8%)
Q3.NHKオンデマンドには加入していますか?
加入していない 963人(96.3%)
加入している 37人(3.7%)
Q4.NHKの番組は「特定の勢力、団体の意向に左右されない構成で質の高い番組」だと思いますか?
どちらとも言えない 446人(44.6%)
思わない 402人(40.2%)
思う 152人(15.2%)
Q5.放送法第64条1項は、日本国憲法で認められている契約の自由に反すると思いますか?
違憲だと思う 685人(68.5%)
合憲だと思う 315人(31.5%)
Q6.NHKはスクランブル放送にするべきだと思いますか?
するべきだと思う 692人(69.2%)
しなくてもいい 308人(30.8%)
Q7.NHK受信料を支払うことに納得していますか?
納得していない 734人(73.4%)
納得している 266人(26.6%)
Q9.毎週欠かさず見ているNHKの番組はありますか?
ない 727人(72.7%)
ある 273人(27.3%)

ご回答いただいたみなさま、本当にありがとうございました。

ここからはアンケート調査の結果を順番に解説していきます。

NHK受信料を支払っている割合は70.3%

アトムくん編集部が行ったアンケート調査の結果、NHK受信料を払っている方の割合は70.3%となりました。

円グラフ_NHK受信料を支払っていますか?

Q1.NHK受信料を払っていますか?
支払っている 703人(70.3%)
支払っていない 297人(29.7%)

NHK自身が調査した結果でも、NHK受信料を支払っている世帯数は総世帯数の72%(3,644世帯/5,080世帯)なので、おおむね同じ結果です。

ではNHK受信料の金額について、世間の人はどう感じているのでしょうか。

「NHK受信料は高い」と感じている人が90.3%

アトムくん編集部でNHK受信料の金額についてアンケートをとったところ、90.3%の人が「NHK受信料は高い」と感じているとわかりました。

円グラフ_NHK受信料は妥当だと思いますか?

Q2.NHK受信料は妥当だと思いますか?
高いと思う 903人(90.3%)
妥当だと思う 89人(8.9%)
安いと思う 8人(0.8%)

「NHK受信料は安い」と感じている人は、1000人中わずか8人。

NHK受信料を支払っている人だけで見ても、88.3%の人が「NHK受信料は高い」と感じながら支払っているようです。

円グラフ_受信料を支払っている人限定_NHK受信料は妥当だと思いますか?

Q2.NHK受信料は妥当だと思いますか?※NHK受信料を支払っている人のみの回答結果
高いと思う 621人(88.3%)
妥当だと思う 77人(11.0%)
安いと思う 5人(0.7%)

日本経済新聞によると、NHKの繰越金見込みは22年度末で約2,000億円と、収入の3割近くまで膨らんでいます。※繰越金見込みとは、年度内に使い切らなかったお金のこと

NHKは利益を追求する必要がない特殊法人にもかかわらず、収入を貯め込んでいるとなると、受信料に納得できない人が多くても当然でしょう。

なお2022年6月3日(金)には、NHKの受信料値下げ策を盛り込んだ改正放送法が、参議院で可決されました。

NHKオンデマンドに加入している人はわずか3.7%

アトムくん編集部の調査では、NHKオンデマンドに加入している人の割合は、わずか3.7%となりました。

円グラフ_NHKオンデマンドに加入していますか

Q3.NHKオンデマンドには加入していますか?
加入していない 963人(96.3%)
加入している 37人(3.7%)

NHKオンデマンドとは、月額990円(税込)で、NHKの過去の番組10,000本以上が見放題になるVODサービスです。

NHKの連続テレビ小説(通称朝ドラ)や大河ドラマ、プロフェッショナルなども、過去作を含め視聴できます。

とはいえ、そもそも受信料が高額だと感じている人が多いため、追加料金を支払ってまでNHKの番組を見たい人は少ないのかもしれません。

事実NHKの番組の質に関するアンケート調査では、番組の質が高いと感じている人のほうが少なかったのです。

NHKの番組の質が高いと感じている人は15.2%のみ

NHKは、受信料を徴収する必要性の根拠を、「NHKが、特定の勢力、団体の意向に左右されない公正で質の高い番組や、視聴率にとらわれずに社会的に不可欠な教育・福祉番組をお届けするため」としています。

参照:NHK公式サイト | よくある質問集 民放は無料なのに、なぜNHKは受信料を支払わなければいけないのか

そこでアンケートにて、NHKの番組は質が高いと思うか調査したところ、NHKの番組の質が高いと感じている人は15.2%しかいないとわかりました。

円グラフ_NHKの番組は質が高いと思いますか

Q4.NHKの番組は「特定の勢力、団体の意向に左右されない構成で質の高い番組」だと思いますか?
どちらとも言えない 446人(44.6%)
思わない 402人(40.2%)
思う 152人(15.2%)

ただしNHKの番組制作費は、無料で視聴できる民間放送と比較しても高額だと予想されます。

民放キー局(TBS・日本テレビ・テレビ朝日・フジテレビ・テレビ東京)とNHKの売上高と制作費、売上高における制作費の割合を比較してみました。

放送局 番組制作費(割合) 売上高
NHK 非公開 6,801億円
(放送料収入)
TBS 961億4,900万円(45.9%) 2,174億5,000万円
日本テレビ 845億4,400万円(34.4%) 2,460億2,400万円
テレビ朝日 751億9,000万円(31.2%) 2,255億3,300万円
フジテレビ 690億2,100万円(29.0%) 2,382億4,000万円
テレビ東京 371億7,200万円(33.5%) 1,109億6,900万円

残念ながらNHKは、番組制作費を公開していません。

ただ民放キー局の番組制作費と、売上高における番組制作費の割合から算出すると、NHKの番組制作費は2,380億円程度と予想できます。※6,801億円 × 35% = 2,380億円

番組制作費だけで番組の質が測れるわけではありませんが、民放キー局と比較すると、潤沢な資金を投じた番組を制作しているのは間違いないでしょう。

放送法第64条1項は違憲だと思う人は68.5%

2017年12月の最高裁判決にて、合憲と判断された放送法第63条1項ですが、世間的には違憲だと思う人が多数を占めているようです。

円グラフ_放送法第64条1項は違憲だと思いますか

Q5.放送法第64条1項は、日本国憲法で認められている契約の自由に反すると思いますか?
違憲だと思う 685人(68.5%)
合憲だと思う 315人(31.5%)

NHKは「ご契約やお支払いいただけない方に対しても、公共放送の意義や受信料制度について誠心誠意丁寧にご説明し、ご理解いただけるように努めています。」としていますが、その努力は果たして充分なのでしょうか。

なおNHK受信料を支払っている人に絞った回答結果を見ても、放送法第64条1項は違憲だと思う人が、62.2%と半数以上を占めています。

円グラフ_NHK受信料を支払っている人限定_放送法第64条1項は違憲だと思いますか

Q5.放送法第64条1項は、日本国憲法で認められている契約の自由に反すると思いますか?※NHK受信料を支払っている人のみの回答結果
違憲だと思う 737人(62.2%)
合憲だと思う 266人(37.8%)

NHKはスクランブル放送にするべきと思う人は69.2%

アトムくん編集部のアンケート調査の結果、NHKはスクランブル放送にするべきと回答した人が69.2%となりました。

円グラフ_NHKはスクランブル放送にするべきだと思いますか?

Q6.NHKはスクランブル放送にするべきだと思いますか?
するべきだと思う 692人(69.2%)
しなくてもいい 308人(30.8%)

スクランブル放送とは、専用の受信機を持った人(放送料を支払っている人)しか、放送が受信できない方法です。(例:スカパー!)

スクランブル放送を実施すると、受信料を支払わない方は、NHKの放送が受信できなくなります。

NHK側としては、「スクランブルを導入した場合、どうしてもよく見られる番組に偏り、内容が画一化していく懸念があり、結果として、視聴者にとって、番組視聴の選択肢が狭まって、放送法がうたう健全な民主主義の発達の上でも問題がある」と考えています。

たしかにNHKの主張も理解はできます。

ただし国民の同意を得られていない状態では、言い訳にしか聞こえないという方も多いのではないでしょうか。

事実アトムくん編集部のアンケート調査では、NHK受信料支払いに納得していない人が過半数以上となっています。

受信料支払いに納得していない人は73.4%

アトムくん編集部のアンケート調査では、NHK受信料の支払いに納得していない人は73.4%と、大多数を占める結果となりました。

円グラフ_NHKの受信料を支払うことに納得していますか

Q7.NHK受信料を支払うことに納得していますか?
納得していない 734人(73.4%)
納得している 266人(26.6%)

なおNHK受信料を支払っている人に限定した回答結果でも、受信料支払いに納得していない人が過半数を占めています。

円グラフ_NHK受信料を支払っている人限定_NHKの受信料を支払うことに納得していますか

Q7.NHK受信料を支払うことに納得していますか?※NHK受信料を支払っている人のみの回答結果
納得していない 452人(64.3%)
納得している 251人(25.1%)

NHK受信料の支払いに納得していない人からは、以下のような意見が寄せられました。

20歳・男性・受信料を支払っている方の意見

裁判で国民が支払う義務になった話を聞いたので法に反さないように支払っていますが見ないものに支払うほど無駄遣いはないと思います。 今の時代NHKよりYouTubeの方が子供は見ます。

32歳・女性・受信料を支払っている方の意見

特段におもしろい内容や興味がある番組がないので強制的に支払うことに反対です。また、放送内容に偏りがあると思っているので支払いたくありません。

46歳・女性・受信料を支払っている方の意見

30代女性アイコン
昔なら情報取得手段としてテレビは重要視されていたと思いますが(特に地方では)、これだけインターネット等で取得可能になった現在、強制加入の必要性を感じません。

51歳・男性・受信料を支払っている方の意見

報道等もされていますが、職員の年収が非常に高い事、税金同様に、低収入の庶民から半強制的に受信料を聴取し、それを当然と思っている事。

51歳・女性・受信料を支払っている方の意見

ほとんど見ないチャンネルなのに、毎月まいつき高額な受信料を取るのは、ぜんぜん納得がいきません。せめて、見た月だけ支払いが生じるようにして欲しいです。

上記のようにNHKの番組を見ていない人にとっては、強制的に受信料を支払わなければならないルールに納得できないのも当然でしょう。

毎週欠かさず見ているNHKの番組がある人は27.3%のみ

アトムくん編集部のアンケート調査では、毎週欠かさず見ているNHKの番組がある方は、27.3%しかいないという結果が出ています。

円グラフ_毎週欠かさず見ているNHKの番組はありますか64条1項は違憲だと思いますか

Q9.毎週欠かさず見ているNHKの番組はありますか?
ない 727人(72.7%)
ある 273人(27.3%)

「NHKでしか見られない番組がある!」

「NHKが見れなくなるのはイヤだ!」

上記のように思ってもらえる視聴者を増やすことも、放送受信料を公平に集めるために必要な努力ではないでしょうか。

まとめ

繰り返しになりますが、NHKの放送を受信できる設備がある世帯は、NHKの受信料を支払わなければなりません。

放送法第64条1項により、NHKの放送を受信できる設備がある世帯は、NHKと放送受信契約する義務があるからです。

NHKの放送を受信できる設備とは以下のとおり。

受信機の種類 具体的な設備
家庭用受信機
  • テレビ
  • ポータブルテレビ
  • 受信機能付きビデオレコーダー
  • テレビチューナー付きパソコン
携帯用受信機
  • ワンセグ付き携帯電話・スマートフォン
  • ワンセグ付きタブレット端末
自動車用受信機
  • チューナー付きカーナビ
共同受信用受信機
  • ケーブルテレビ
  • 地上デジタル放送用UHFアンテナ
  • BS・CSデジタル対応アンテナ

なお以下の条件に当てはまる方は、NHK受信料を支払わなくても大丈夫です。

  • 受信機器がない
  • 受信機器が壊れている
  • アンテナやケーブルがない
  • NHK受信料の免除対象者である

NHKの受信料について納得できていない国民は多く、NHK党(政治家女子48党)の国政進出もあり、今後もたびたび話題に上がることでしょう。

ただ日本の現法制化では、NHK受信料の支払いに納得できないからといって支払いを滞納すると、最終的には裁判沙汰になってしまいます

この記事を読んでも、どうしても受信料支払いに納得できないという方は、NHKに直接意見を伝えてはいかがでしょうか。

アトムくん編集長_田中
監修者からのコメント
田中 宏一郎

筆者自身は、NHKの番組をよく見ているので、受信料を支払うことに納得している側です。ただアトムくん編集部で集めたアンケート結果を見ると、受信料支払いを拒む人がいるのは、NHKの怠慢・努力不足と言わざるを得ないと感じました。にも関わらず、受信契約を行わないテレビ設置者に割増金を請求できるようにする動きがあることには、疑問しか浮かびません。

この記事を読んでくださった方が、NHKの受信料問題に深い関心を持つことで、現行制度が少しずつでもいい方向に変わっていくことを願っています。