6つある生活保護のデメリットが本当にデメリットなのか一緒に考えよう!

更新日:2021/07/06

生活保護は日本のセーフティネットで、条件や審査をクリアすれば受給可能です。

生活保護申請書

生活保護を受けると、生活費や教育費が支給されたり、医療費や介護費などが無料だったりとメリットがあります。

一方で、生活保護を受ける上でデメリットがあるんじゃないかと不安な人もいるはずです。

しかし、デメリットと感じる基準は人それぞれ。

この記事では、生活保護を受給する時に考えられるデメリット6つ紹介します。

  1. 最低生活費だけで生活しなければならない
  2. 資産の一部を手放さなければならない
  3. 引っ越ししなければならない
  4. 生活保護の受給が親族にバレる
  5. クレジットカードやローンが利用できない
  6. ケースワーカーが生活に介入する

この6つの内容を見ながら、あなたにとって本当にデメリットなのかを一緒に考えていきましょう。
また、生活保護を申請するときに起こりうるトラブルもあわせて紹介しますね。

まずは、生活保護費での生活がデメリットかどうかをみていきます。

最低生活費で生活できないならデメリット

生活保護を受けるようになると、国から支給されるお金の範囲で生活をします。

経済的な余裕がない中ですから、国から支給されるお金で十分生活できる人もいるでしょう。

しかし、生活保護費は家族1人1人ではなく世帯単位で支給されるため、生活保護費が少なく感じるかもしれません。

実際、2018年に生活保護費が減額された際、不服申し立ての動きがありました。

MIN-IRENトピックス

生活保護費の額は、生活扶助基準額として厚生労働省が定めており、最低生活費と呼ばれています。

例として、東京と大阪の最低生活費を表にしました。

住まい 家族構成 月の最低生活費
(住宅扶助込みの概算)
東京都品川区 30代の夫婦
3歳の子供
226,790円
東京都八王子市 50代の夫婦 187,490円
大阪府大阪市 40代の夫婦
中学生と高校生の子供
249,420円
大阪府泉大津市 60代の夫婦 166,360円

最低生活費は、地域や年齢、家族構成などによって金額が違うので、下のURLより自分の地域や世帯状況をあてはめて確認してください。

確認した最低生活費で暮らしていくのは、あなたにとってデメリットでしょうか?

考えてみてください。

ちなみに、就労などで収入があったとしても、最低生活費に満たない場合は生活保護費を受け取れますよ。


さて、生活保護を受けている間は所持できない資産があることをご存じでしょうか?

続いては、特定の資産を所持できないことが、あなたにとってデメリットになるかを考えます。

持ち物を処分できないならデメリット

生活保護を受けるためには、今所持している資産の一部は手放さなければなりません。

一般的に持ち続けられないと言われている資産は以下のとおりです。

<持てない資産>
  • 最低生活費の半分以上のお金や預貯金
  • 不動産(ローン返済が終わった持ち家は例外)
    ※ただし家を売却した場合の利益が大きい場合は手放すケースあり
  • 自動車(1年程度で再就職ができそうな場合や他の通勤手段がない場合などは例外)
  • バイク(生活に役立つ125cc以下の原動機付きバイクはOK
  • 解約返戻金が大きい保険(最低生活費の約3ヶ月程度)
  • パソコンやスマホ(求職活動などに必要な場合は例外)
  • ブランド品や宝石などの贅沢品

生活保護を受けることで持てる資産に制限がかかるのは、あなたにとってデメリットでしょうか?

考えてみてください。

次は、賃貸住宅に住んでいる人に考えてもらいたいデメリットです。

生活保護を受けるために、引っ越しが必要なケースがあります。

次項をご覧ください。

引っ越ししたくないならデメリット

生活保護費の種類の中に、住宅扶助があります。

住宅扶助とは、最低限の生活を維持するために家賃などを給付してくれる国のサポートです。

この住宅扶助で定められている上限額より家賃などが高い場合、引っ越しを促されるケースがあります。

住宅扶助イメージ

住宅扶助の上限額は地域によって異なるため、自治体のHPなどで確認してください。

ちなみに、東京と大阪の住宅扶助限度額は以下のとおりです。

<東京都>
住んでいる地域が1等級の場合(月額)
単身世帯 53,700円
2人世帯 64,000円
3~5人世帯 69,800円
<大阪府>
住んでいる地域が政令指定都市の場合(月額)
単身世帯 40,000円
2人世帯 48,000円
3~5人世帯 52,000円
※2021.年1月現在

上記金額は、家賃や敷金礼金、契約更新料などの補填が目的です。

入居中の修繕費用も給付される

家の修繕や畳の張替えなど、住んでいる間に必要な修繕費は住宅維持費として、年額122,000支給されます。

ただし、修理の範囲は「社会通念上最低限度の生活にふさわしい程度」です。

住宅扶助で家賃補助をしてもらい、引っ越しの初期費用や毎月の家賃を払える物件に住むことはあなたにとってデメリットでしょうか?

考えてみてください。


次は、生活保護を受けていることが誰かにバレるリスクについて考えていきましょう。

生活保護受給がバレたくないならデメリット

生活保護の審査段階で、3親等以内の扶養義務者といわれる親族に、あなたが生活保護を申請していることがバレます。

理由は、あなたを扶養したり様々な方法で援助したりできないか、担当者から連絡がいくためです。

ただし高齢者の年金受給者など、明らかに援助できない親族や、申請者に危害が及ぶような親族には連絡されないので安心してください。

連絡されると困る親族がいるなら、担当者に相談しましょうね。

家族以外にバレる可能性もゼロではない

親族以外の他人に生活保護がバレる可能性もあります。

例えば、生活保護を受けていると医療扶助によって医療費の自己負担額はゼロです。

ただし、毎月医療券を病院に提出しなければなりません。

近所の人が通う医療機関の窓口で「今月分の医療券が届いていない」「次の診察は月が替わるのでまた医療券の提出をお願いしますね」などの会話を聞かれると、生活保護を受けていることが近所の人にバレる可能性があります。

生活保護イメージ

生活保護を受けるのは国民の権利ですが実際よく思わない人もいて、生活保護を受けていることが周知されると、時に以下のような通報が自治体になされる場合があるんです。

  • ・ネイルサロンに行くのは贅沢なのでは?
  • ・ギャンブルをしていいのか!
  • ・ブランド物のバックを持っていたけどいいの?  など

通報があると担当者が調査に訪れたり、指導されたりします。

生活保護者であることが周りにバレると、不愉快な思いをすることがあるかもしれません。

その点も踏まえて、あなたのデメリットになるか考えてみましょう。


次は、後払いや借金の制限がデメリットかどうかを考えていきます。

後払いやキャッシングを利用したいならデメリット

生活保護を受給している間は、原則、現金での1回払いしか利用できず、以下の利用は禁止されています。

  • ・クレジットカードの作成や利用
  • ・ローンを組む
  • ・お金の借り入れ

「今、手持ちがないから分割払いにしよう」「ちょっと今月生活費が足りないからキャッシングしよう」という後払いや借金はできないので注意してください。

ただし、現金をチャージする電子マネーは利用できますよ。

生活保護費で借金返済はできない

生活保護費を受給することで生活が安定しても、元々抱えている借金の返済に充ててはいけません。

借金があるなら、生活保護の申請と同時に自己破産などの手続きを進めてください。

ちなみに、最低生活費の半分までの貯金はOKですよ。

後払いや借金をすることが禁止されるのは、あなたにとってデメリットでしょうか?

考えてみてください。


次は、生活保護費を受給中に必要な報告義務がデメリットになるか確認します。

ケースワーカーの介入が嫌ならデメリット

生活保護を申請したあとの調査段階から、ケースワーカーがあなたの生活に寄り添います。

ケースワーカーとは、生活保護を受給している人などの生活を支援してくれる人のこと。

生活保護を受けている期間、相談に乗ってくれたり指導してくれたりするんです。

生活保護訪問

生活保護の受給が決まると、年に3~4回ほどケースワーカーの家庭訪問を受け、以下の報告義務が発生します。

例)
  • ・進学や出産などライフステージの変化
  • ・求職や就職、転職など仕事に関する変化
  • ・月収や遺産相続など収入の変化      など

給与明細や通帳を見せる場面もあり、生活保護費の使い道などを把握されます。
万が一、不正受給をしている場合もすぐにバレます。

また、生活再建のサポートもケースワーカーの仕事です。

そもそも、生活保護は生活の立て直しや自立も目的ですから、就労を提案されたり遊興費にかけるお金を注意されたりもします

かなりプライバシー面に介入されるので、その点があなたのデメリットになるか考えてみてください。


最後に、市区町村の職員が生活保護の申請を受け付けないトラブルについて解説します。

生活保護の申請を受け付けてくれないケースもある

生活保護を受給した時のデメリットを理解し、不安を払拭したにも関わらず、窓口で申請を断られると困惑すると思います。

でも実際、なにかと理由をつけて違法な水際作戦を実行する自治体もあるんです。

生活保護違法例

例えば、こんな理由で断ってきます。

<具体例>
  • 若いから働ける
  • 車を持っているからダメ
  • 借金があるから申請対象じゃない  など

上記の理由はすべて嘘です。

福祉事務所の予算節約や偏見などによって申請させない場合があります。

そんなトラブルに遭遇してしまったら、以下のような弁護士会や民間の支援団体に相談してくださいね。

まとめ

生活保護を受ける時に考えられる6つのデメリットを紹介しました。

1つずつ、あなたのデメリットになるか考えてもらいましたね。

許容できる範囲なら問題ないはずですし、今の生活を続けるよりもメリットになる場合もあるでしょう。

一般的にデメリットだとしても、あなたにとってのデメリットかどうかは本人が判断することです。

デメリットを踏まえても今の生活が改善されるなら、迷わず生活保護の申請をおこなってくださいね。