クレジットカードは延滞するとどうなる?時系列で起こることと対処方法

更新日:2019/11/11

「今なら1万円分のポイントが付く」とか、「このカードを作ったら優待がある」とか、そういう理由で気軽にクレジットカードを作ったという人は意外に多いのではないでしょうか?

気軽に作れてしまった分、使う際もさほど考えずに使用してしまい、想像以上に使いすぎてしまったということもよく聞かれます。

使いすぎて支払えなくなった場合、クレジットカードの支払いを滞納するとどんなリスクがあるのか、将来的にどうなるのかを理解してない人は少なくありません。

今回はクレジットカードの支払いを延滞や滞納するとどうなるのか、時系列で紹介していきます。

引き落としの翌日から延滞期間に突入

クレジットカードの種類によっては、支払通知書(督促状)に記載されている支払期限日までに支払いがない場合、その翌日から延滞損害金が発生するとしています。

つまり、引落し日の翌日から延滞のペナルティとして遅延損害金(利息)が発生します。

遅延損害金は、遅延損害金用の金利が適用されます。

クレジットカードにより違いがあるので、代表的なクレジットカードの延滞損害金の金利を見てみましょう。

クレジットカード名 ショッピング キャッシング
DCカード 14.40% 19.92%
dカード 14.50% 20.00%
MUFGカード 14.55% 19.92%
オリコカード 14.60% 18.00%
ファミマTカード
三井住友カード
セゾンカード
JCBカード
楽天カード
JAカード
14.60% 20.00%

ショッピングの遅延損害金は最高で年14.60%前後、キャッシングは年20%です。

10万円の支払いを延滞してしまった場合、どれくらいの遅延損害金がかかるのかを、最高金利で計算してみました。

ショッピングの遅延損害金

 延滞期間7日:10万円×年14.6%÷365日×7日=280円

 延滞期間30日:10万円×年14.6%÷365日×30日=1,200円

 延滞期間60日:10万円×年14.6%÷365日×60日=2,400円

キャッシングの遅延損害金

 延滞期間7日:10万円×年20%÷365日×7日=383円

 延滞期間30日:10万円×年20%÷365日×30日=1,643円

 延滞期間60日:10万円×年20%÷365日×60日=3,287円

上記のように、延滞日数が長いほど遅延損害金の負担は大きくなります。

しかし、よほど大きな金額を長期間延滞しない限り、それほど大きな負担にはならないようにも感じます。

実は、遅延損害金はその金額の大きさよりも、発生したこと自体が今後、大きな問題になっていくのです。

3日~1週間程度でカードの利用停止&督促状や催促がスタート

クレジットカードの会員規約には、料金引落日の翌日から延滞状態となり、カードは利用停止になると書かれています。しかし実際には、カードが利用停止になるまでには多少のタイムラグが存在します。

タイムラグが発生する理由は、銀行口座から支払日に引き落としができなかったという連絡が、カード会社に行くまでに1~4日営業日かかるためです。

督促状は延滞してから3日~1週間程度で、コンビニ払いのバーコードが付いたハガキが届きます。もしくは、ハガキ到着前や到着するぐらいのタイミングで、電話での催促があります。

督促状に記載された納付期間内(1週間程度)までに支払いがないと、1日1回から数回程度、頻繁に電話がかかってきます。

延滞の催促電話は、普通にクレジット会社の名前でかかってきます。自分以外の家族が出た場合、内容に関しては本人に話すと言われますが、勘のいい人であれば催促の電話だとすぐにわかってしまうでしょう。

家族にクレジットカードの延滞がバレたくない人は、タイムラグの間に支払いを完了させ、自分からクレジットカード会社に支払った旨を電話してください。

カード引き落としにしていた振込はすべて延滞となる

公共料金や家賃、携帯電話の料金をクレジットカード払いにしている人は多いですが、それらすべての支払いが延滞になってしまう可能性が高くなります。

また、クレジットカードで支払っていた分を、すべて自分で振込をしなくてはいけないのですから、とても手間がかかります。

サービスによっては、一度支払いができなかったクレジットカードは、再度支払いに指定することができない場合もあリます。その場合は延滞を解消した後、違うクレジットカードでの再設定を行ってください。

延滞の数日後~2週間程度で信用情報に延滞の記録が付く

クレジットカードの遅延情報や延滞の記録は、個人信用情報機関に記録され、契約しているクレジットカード会社はもちろん、他社も参照が可能になります。

個人信用情報機関は「CIC(株式会社シー・アイ・シー)」、「JICC(日本信用情報機構)」、「KSC(全国銀行個人信用情報センター)」の3つがあります。

JICCは消費者金融会社とクレジットカード会社が、CICは主にクレジットカード会社が加盟している信用情報機関です。

JICC とCICは、「FINE」という情報共有ネットワークにて、お互いの信用情報を共有しているため、CICに延滞情報が載った時点でJICCの信用情報にも延滞の記録が付いてしまいます。

また、遅延情報はクレジットカード会社の社内システムにも記録されます。

社内システムは各社によって違いはありますが、最大99年間保管すると義務付けているところもあり、半永久的に記録が残ることになります。

クレジットカードが利用停止になり、また再び同じ会社で発行しているクレジットカードを作成しようと思っても、社内システムの記録により審査に通らない可能性が高いのです。

延滞から61日後にはいわゆる「ブラック」リスト入り

CICは「61日以上または3か月以上の延滞」、JICCは「3か月以上の延滞」をすると、それぞれの信用情報がブラック状態、いわゆる信用情報にキズが付いたという状態になります。

CICの基準は「延滞日数が61日以上になった」もしくは「延滞月数として3か月目に突入した」と、2つの条件があるのですが、どちらかの条件を満たした時点でブラックリスト入りをすることになります。

3か月未満の軽い滞納情報も、連続で繰り返すと信用情報にキズが付いた状態になります。

ブラックリストは「異動発生日」に記載されること

ブラックリストに入るというのは、信用情報機関にそんなリストが存在するわけではありません。

まず、CICの信用情報を実際に取り寄せてみました。

個人で請求すれば500円~1,000円で見ることができます。

一番下の欄の<入金情報>とは、クレジットカードでの24か月の支払い状況を示しています。

入金情報に記載されているマークは、以下の表の通りです。

表示 内容
請求通り(もしくは請求額以上)の入金があった
P 請求金の一部が入金された
R お客様以外からの入金があった
A お客様の事情でお約束の日に入金がなかった(未入金)
B お客様の事情とは無関係の理由で入金がなかった
C 入金されていないがその原因がわからない
請求もなく入金もなかった

毎月しっかりと支払いを行っている人であれば、入金情報には「$」マークが並ぶはずです。

信用情報に記載されてしまう軽い延滞、いわゆるAが連続3つ並ぶと信用情報にキズが付いたとされます。

そして、<お支払い状況>の26番、返済状況(異動発生日)に記載されることが、いわゆるブラックリスト入りしたということになります。

信用情報に一度記載されると、5年間は消えません。

つまり、一度記載されてしまうと、5年間はずっとブラックリスト入りの筐体になってしまうのです。

信用情報に記載される情報は、信用情報機関により多少異なります。

CIC JICC KSC
登録内容 延滞、保証履行、破産等の有無や発生日 債権回収、債務整理、保証履行、強制解約、破産申立、債権譲渡等 延滞、代位弁済、強制回収手続、解約、完済等
登録期間 5年以内
契約期間中及び契約終了後
当該事実の発生日から5年を超えない期間
債権譲渡については、発生日から1年を超えない期間
契約期間中及び契約終了日から5年を超えない期間

延滞から90日後前後にはカードが強制解約

多くのクレジットカード会社では、90日前後延滞するとクレジットカードが強制解約されます。一部のクレジットカード会社では、30日後でカード解約ということもあるので注意しましょう。

強制解約されると、信用情報機関に「強制解約」の記録が残ります。

長期延滞や強制解約の記録が消えないうち(最長5年間)は、新たなクレジットカードを作ることはできません。

強制解約後、カード会社は債権を債権回収会社に移すことが多いので、今度は債権回収会社から催促をうけることになります。

他のクレジットカードにも影響が出る可能性が高い

延滞してしばらくは使用できていた他社のクレジットカードも、ブラックリストに登録されてからしばらく経つと止められることが多くなります。

クレジットカード会社は、3~4か月、長くても半年に1度くらいのペースで途上与信を信用情報機関にかけています。

途上与信とは、クレジットカード発行後に行われる審査のことで、カード発行後に返済能力に関わる変化がないかを確認する意味があります。

途上与信をかけた際に発覚した問題のある利用者に対しては、利用限度額の引き下げや、新規貸し出しの停止 (つまり返済だけ)という対応を取ることもあります。

90日後から100日で裁判所から支払督促状が到着

強制解約後も延滞を続けていると、いよいよ法的措置が始まります。

裁判所から支払督促状が届き、「遅延損害金も含めた延滞金の全額を一括で支払うか」、「裁判をするか」の二択を迫られます。

訴状や支払督促申立書を無視すると、今度は財産が強制的に差し押さえられる可能性があります。

差し押さえの対象となるものは、預貯金や生命保険、株券や不動産など、価値のある財産すべてです。

もちろん、会社で受け取る給料なども差し押さえの対象になります。

給料が差し押さえられた場合には、裁判所から勤務先に連絡があるので、借金を滞納していることが会社にバレてしまいます。

支払督促申立書が届いたら、2週間以内に異議申し立てをしないと、2週間後にはすぐに差し押さえが入ることになります。

延滞の結果自己破産につながる事もある

財産や給与が差し押さえられることで、結果的に任意整理や自己破産など債務整理せざるを得ない状態になってしまう場合もあります。

自己破産をすると、全ての債務の支払い義務が免除されます。手続開始後、債権者は強制執行(給料の差し押さえ等)ができなくなります。

自己破産は無一文で放り出されるのではなく、ある程度の財産は手元に残すことができます。

しかし、支払えない原因がギャンブルや浪費である場合などは、「免責不許可事由」として、支払いを免除されないこともあるので注意してください。

自己破産をすると住所氏名が、「官報」という国が発行する機関紙に掲載されます。警備員や士業(弁護士や司法書士など)など、免責決定を受けるまで一部就けない職業もあります。

クレジットカードの利用停止を解除する方法

クレジットカードの利用停止は延滞していた料金を支払うことで解除できます。

カード会社によっては翌営業日からクレジットカードを使える場合もありますが、おおむね2~5営業日後に利用が可能になります。

ただし、一時的な利用停止ではなく、カードを強制解約されていた場合には、再入会はできません。

延滞するぐらいなら消費者金融カードローンを検討

消費者金融カードローンは即日融資を行ってくれるところも多く、最短1時間で現金を手にすることも可能なため、審査に通過できればすぐに滞納状態を解消できます。

毎月の返済額も1,000円台からと少なく、クレジットカードのキャッシング金利よりも安い金利で借りられる場合もあります。

また、プロミスやアコムなどであれば、初めての人に限り30日間無利息でキャッシングできるところもあります。

消費者金融でのキャッシングに難色を示す人もいますが、延滞するより一億倍いいと言えます。

もし、支払いを延滞してしまいそうであれば、カードローンでお金を融通し、支払いに充てることも検討してみましょう。

延滞する前に対処しよう

うっかり支払いを延滞してしまったときには、将来の信用情報に傷をつけないためにも、クレジットカード会社から連絡が来る前に、自分から連絡をすることが大切です。

支払いの遅れに気付いた時点で即座にクレジットカード会社に連絡し、指定された口座に入金するか再引き落としを待ちましょう。

また、クレジットカード会社に連絡をした際には「いつまでに支払えるか」「毎月いくらなら支払えるか」という、資金繰りの状態と返済計画を率直に伝え、支払い方法の見直しを相談してください。

もし、支払わない理由が、使った身に覚えのない請求金額だから放っておこうとしたのなら、それは大きな間違いです。

請求を無視するのではなく、不正利用によるカード代金の請求が届いているということをクレジットカード会社に連絡しなければいけません。

不正利用が証明されれば支払いの義務は生じません。

クレジットカード延滞時の疑問Q&A

はてなマークの金田くんとアトムくんのイメージ

クレジットカードの延滞に関わる疑問に、一問一答で答えてみました。

家族カードを延滞したらどうなる?

家族カードとは、本会員の家族が持つクレジットカードのことです。

家族カードで延滞があった場合、請求先は本会員なので、本会員の信用情報に傷が付きます。

もちろん、本会員のカードが利用できなくなれば、家族カードも利用できなくなります。

支払いには時効がある?

クレジットカードやキャッシングの、支払い消滅時効は5年です。

この5年は、「クレジットカード会社が返済要求をしてなかったら」という前提です。返還請求が1年に1回しかなくても、そこからさらに5年がスタートするので、支払いを逃げ切ることは難しいでしょう。

法的な措置(支払督促など)が行われると、消滅時効期間はそこから10年となります。

引き落とし日当日の入金でも大丈夫?

口座振替のタイミングは金融機関によって変わりますが、支払い日当日の引き落としには、以下のようなケースがあります。

  1. 当日の一定時刻に1回だけ引き落とし処理をかける
  2. 引き落とし時の残高が足りなくても、入金後即座に引き落とされる
  3. 当日に何度か引き落とし処理をかける

1であれば、その処理時刻に間に合わなければ、当日入金でも延滞となります。しかし、処理時間は内部の人でないと分かりません。前日までに準備しましょう。

2は当日入金で問題ありません。

3は最終の引き落とし処理時刻に間に合わなければ延滞となります。

不安な人は、金融機関に問い合わせてみてもいいでしょう。しかしいずれの場合も、前日までに用意しておくと安心です。

まとめ

クレジットカードは手軽に利用できますが、延滞した場合は気軽にしてはいられません。クレジットカードの支払い遅延にはさまざまなペナルティがあります。

クレジットカードは信用に基づいて発行されて利用するものなので、支払いの延滞はその根本的な信用を傷つけることになるからです。

延滞が発生してからはもちろん、請求前に支払い得ないことがわかっていれば必ずクレジットカード会社に連絡しましょう。

延滞した場合には放置せず、誠意を見せることが最も大切です。