ゆうちょ銀行(郵便局)でお金を借りる方法は2つ

更新日:2019/06/07

郵便局といえば全国に約2万4,000局以上もあり、デジタル全盛期の今でも郵便や宅配などで親近感のある存在です。※郵便局公式HP・郵便局局数情報〈オープンデータ〉より

そんな身近な存在でもある郵便局の「ゆうちょ銀行」でお金を借りられればいいのに…という人もいると思います。

実際、ゆうちょ銀行でお金を借りることは可能です。しかし、銀行や消費者金融会社のカードローンに比べると、特殊な条件を必要とします。

今回は郵便局でお金を借りる方法について詳しく紹介します。

2018年にゆうちょ銀行カードローン「したく」は終了しています。

ゆうちょでお金を借りる方法は2つ

郵便局のゆうちょ銀行といえば、お金を預けるところや、預けているお金を引き出すところというイメージですが、お金を借りることもできます。

お金を借りる方法は以下の2つです。

  1. 財形貯金や定額貯金を担保にしてお金を借りる
  2. JP BANKカードでキャッシングをする

また、ゆうちょ銀行でお金を借りるためには、「前提条件」が必要となります。

まずはその条件に関して、詳しく説明します。

ゆうちょ銀行からお金を借りられる人には条件がある

ゆうちょ銀行の口座を持っていれば、だれでもお金を借りられる…というわけではありません。

1の場合、ゆうちょ銀行に担保があることが条件です。担保に関して詳しくは次の項で説明していきます。
2の場合、JP BANKカードを所有している必要があります。

JP BANKカードはゆうちょ銀行が発行しているクレジットカードです。新規作成をする場合、審査を受けてから通過する必要があり、日数も1~2週間程度は必要です。

上記の条件に当てはまらず、しかしすぐにお金を借りたいという人は、別の方法を選択してください。

担保を元手にしてお金を借りる方法

郵便局には「貯金担保自動貸付け」「財産形成貯金担保貸付け」「国債等担保自動貸付け」という3種類の貸付制度があります。

ゆうちょ銀行で担保を元手にしてお金を借りる方法は、2019年3月末日を持って「貯金担保自動貸付け」のみとなりました。

▼ゆうちょ銀行の貸付の種類と必要な担保

貸付の種類 担保
貯金担保自動貸付 ・定額貯金
・定期貯金
財産形成貯金担保貸付 ・財形定額貯金
・財形年金定額貯金
・財形住宅定額貯金
国債等担保自動貸付 ・利付国債
・個人向け国債

自動貸付けとは、定期貯金や定額貯金、国際や財形を担保として、通常預金の残高が不足したときに自動的に融資が受けられるというものです。

担保がある変わりに、一般的な銀行や消費者金融会社のカードローンのような審査はありません。

次から、それぞれの貸し付けに関して詳しく紹介します。

定期預金を担保にする「貯金担保自動貸付け」

貯金担保自動貸付けは、定期貯金や定額貯金を担保として自動的に貸付する仕組みです。

借入限度額 預入金額の90%以内
1冊の総合口座通帳につき300万円まで
金利 【担保定額貯金を担保とする場合】
返済時の約定金利(%)+0.25%

【担保定期貯金を担保とする場合】
預入時の約定金利(%)+0.5%

貸付期間 貸付けの日から2年(貸付けの日から2年以内に担保とする貯金が満期を迎える場合は、その満期までの期間)
貸付方法 貯金残高を超える払い出しのときに、不足分を自動的に貸付
返済方法 貸付金額と貸付利子の相当額を、通常貯金に預入することで自動的に返済ができる。
貸付期間内であれば、返済回数および1回あたりの返済金額に制限はない
申込方法 ゆうちょ窓口で申込
貸付担保 担保定額貯金または担保定期貯金

自動貸付を利用する場合は、定額貯金や定期貯金を申し込んだときに担保付の商品を選択しておく必要があります。変更する場合には、一度解約し、再度の契約が必要です。

定期貯金は申し込みのときに満期日を設定している貯金。満期日までは原則解約ができないよ。

定額貯金は6か月以内の解約は自由で、その後は長く預けるほど貯金金利が高くなる預金だよ。

財産形成貯金を担保にする「財産形成貯金担保貸付け」

※2019年3月29日付けで新規申し込み受付を終了しています

借入限度額 預入金額に利子を加えた金額の90%相当額
金利 返済時の約定利率(%)+0.25%
貸付期間 貸付けの日から2年(貸付けの日から2年の間に担保とする貯金が満期を迎える場合は、その満期までの期間)
貸付方法 ゆうちょ銀行・郵便局の貯金窓口でお手続きにより貸し付け。
貸付回数は担保とする貯金1件につき1回。
返済方法 貸付期間内に、貸付金額と貸付利子をゆうちょ銀行・郵便局の貯金窓口で返済。
返済回数は1〜4回の範囲で選ぶ。
申込方法 ゆうちょ銀行窓口で申込
貸付担保 財形定額貯金、財形年金定額貯金、財形住宅定額貯金

「財形貯金」とは、会社勤めの人が給料から天引きされる形で、継続して積み立てる貯金です。

「財産形成定額貯金」は3年以上継続し、1年間は払い戻しができません。

「財形年金定額貯金」は5年以上継続して積み立てる利子が非課税の貯金です。60歳から年金方式で受け取れます。

「財形住宅定額貯金」は積立の目的が年金ではなく住宅取得のための貯金です。

国債を担保にする「国債等担保自動貸付け」

※2019年3月29日付けで新規申し込み受付を終了しています

借入限度額 利付国債及び個人向け国債の80%まで
1名につき200万円まで
金利 貸付時における預入期間1年の定期貯金の約定利率(%)+1.70%
貸付期間 貸付けの日から最長1年(貸付けの日から1年の間に担保とする国債が償還される場合は、当該国債の償還日の7営業日前までの期間)
貸付方法 通常貯金の残高を超える払戻しがあった場合に不足分を自動貸付け(通常貯金の残高がマイナスになる)。
貸付回数に制限はない
返済方法 貸付金額と貸付利子を通常貯金へ預入することにより返済
貸付期間内であれば、返済回数や1回あたりの返済金額に制限なし
申込方法 ゆうちょ銀行の窓口で国債を購入したときに申し込みする
貸付担保 ゆうちょ銀行および郵便局の貯金窓口で購入した「利付国債」及び個人向け国債

「国債」とは、国が支払いを保証した債権です。

国債等担保自動貸付けは、利付国債と個人向け国債を担保にします。

利付国債には固定型と変動型がありますが、いずれも半年ごとに利息を受け取ることができる国債です。個人、法人どちらも購入できます。満期前に換金(中途換金)できませんが市場で売買することが可能です。

個人向け国債はほぼ同じ内容ですが、個人しか購入できません。中途換金は可能ですが、市場売買が禁止されています。

ゆうちょ銀行で自動貸付を受けるための必要書類

必要書類の画像

ゆうちょ銀行で融資を受けるために必要な書類は以下です。

  • 総合口座通帳
  • 届け印
  • 本人確認書類

【本人確認書類】※以下の中からひとつ
・運転免許証
・運転経歴証明書
・パスポート
・マイナンバーカード(顔写真付き)
・その他写真付きの公的証明書類

※顔写真付きの本人確認書類がない場合は、2点以上の下記の書類提出が必要
・健康保険証
・年金手帳
・公共料金の領収書(申込者の名前と住所が記載されているもの)
・住民票の写し

先述のとおり、一般的な銀行カードローンや消費者金融カードローンと違い自動貸付には審査がありません。

そのため収入証明書なども必要なく、運転免許証などの本人確認書類と担保定額貯金や担保定期預金の通帳があれば申込みができます。

JP BANKカードからお金を借りる方法

ゆうちょ銀行が発行しているクレジットカード「JP BANKカード」は、キャッシング枠を付帯できるので、クレジットカードでキャッシングも可能です。

すでにカードを持っているのであれば自分のカードにキャッシング枠が付帯されているかどうかを確認しましょう。

JP BANKカードはのキャッシング利用枠です。

カード種類 キャッシング利用枠 金利(実質年率)
Alente(アレンテ)
EXTAGE(エクステ―ジ)
一般カード
10万円
20万円
30万円
年15.0%
ゴールドカード 10万円
20万円
30万円~50万円

一般的なクレジットカードのキャッシング利率(年18.0%)と比べると、年3.0%も低金利です。

消費者金融のカードローンよりも低金利ですが、ゴールドカードでも最高50万円までのキャッシング枠となります。

少額の利用であれば消費者金融カードローンよりも低金利でおすすめですね。

JP BANKカード申込条件・申込方法

JP BANKカードは基本的に満18歳以上で申し込むことができます。

カードの種類 申込条件
ALente・EXTAGE 満18歳〜満29歳まで(高校生不可)
一般カード 満18歳以上(高校生不可)
ゴールドカード VISA/Mastercard:満25歳以上で安定した収入がある
JCB:満20歳以上で安定した収入がある

JP BANKカードを申し込むためには、ゆうちょ銀行の通常預金口座が必須です。持っていない場合、申込前、もしくは同時に口座開設を行います。

また、通帳に記載・押印した「住所・氏名・お届け印」と、JP BANK カード入会申込書に記入・押印した「住所・氏名・お届け印」が異なる場合、通帳の変更手続きが必要です。

JP BANKカード申込方法

インターネットからJP BANKカードの公式サイトで申し込みが可能です。ただし、WEB完結はできません。

ネット申し込みをすると入力した情報を印字した入会申込書が1週間程度で届きますので、押印などを行い、用紙を返送してください。

記入した用紙が到着後、クレジットカード作成のための審査が行われます。

審査開始から1~2週間でカードが届くので、急いでキャッシングしたい場合は、銀行や消費者金融会社が扱うカードローンをおすすめします。

消費者金融カードローンであれば最短即日での融資も可能です。銀行カードローンであれば最短翌日、3~4日後から融資が可能になります。

ゆうちょ銀行のカードローン「したく」は終了

ゆうちょ銀行でも「したく」というカードローンを発行していましたが、現在は受付を終了しています。

「したく」はゆうちょ独自のものではなくスルガ銀行の委託商品でした。スルガ銀行が2018年10月に行政処分を受けたことが主な理由です。

公式サイトでも、スルガ銀行の委託商品に関して、媒介業者として2018年10月12日(金)以降、積極的な営業を差し控えているとしています。

まとめ

ゆうちょ銀行は郵便局として認識しているため、金融機関という意識が低い人も多いことでしょう。

しかし「ゆうちょ銀行」という名称のとおり、銀行としての機能もあるため、他行のように貸付業務も行なっています。

銀行や消費者金融会社のカードローンとは異なり、融資を受ける際に審査がないのが最大のメリットです。

ただし、定期貯金や定額貯金を担保とした融資に限られています。そのため、すでにゆうちょ銀行のサービスを利用して定期貯金などがある人が利用対象のメインとなります。

また、郵便局のゆうちょ銀行でお金を借りる場合、貸付期間が2年と短いため、毎月の返済額は借入金額が大きいほど高くなります。最悪の場合、貯金が返済で相殺されてしまうリスクがあります。

ゆうちょ銀行が発行する「JP BANKカード」でキャッシングをする方法もあり、一般的なクレジットカードのキャッシングに比べ低金利です。

しかし、こちらも新たに発行するには3週間程度の時間がかかるため、急ぎの融資には向かないことを覚えておいてください。