国の教育ローンって誰でも借りれるの?審査の基準と流れについて

更新日:2018/02/26

国の教育ローンは、子どもの学ぶ意欲を支援するために作られた公的融資制度です。
低所得世帯への優遇措置が充実していて、奨学金との併用が可能なので、「経済的な理由でお子さんを進学させられないかもしれない・・・」と悩むご家庭に広く活用されています。

国の教育ローンなら受験前、合格前、在学中に関わらず申し込みできて、融資は年中対応可能。

申し込みに年齢制限はなく、所定の審査にクリアすればどなたでも年1.76%※で教育費を借りられます。
※2018年2月23日時点


国の教育ローン手続きの流れ!入金までは20日以上かかる


国の教育ローンの申し込みは「インターネット」「郵送」「店頭窓口」の3種類があります。
いずれの方法を選んでも1日では手続きは終わらず、かならず後日に郵送か来店手続きが必要になるので、申し込みはパパッとインターネットで済ませてしまうのが一番楽です。

審査申込

必要書類の提出

審査(10日前後かかる)

結果案内が郵送で届く
契約の必要書類を提出

入金(10日前後かかる)

申し込み~入金までには郵送や来店による手続きが必要ですので、手続きがスムーズに運んだとしても、国の教育ローンの手続きには1ヶ月半はかかるでしょう。

日本公庫の公式サイトによれば、4月前後の入学シーズンには申し込みがかなり混雑するといいます。
必要期限までに融資の入金が間に合うように、シーズン中は余裕をみて2ヶ月~3ヶ月前には申し込みを済ませるようにしてください。

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インターネットで申し込む場合の手続きの流れ

スマホやパソコン、タブレットから日本公庫公式サイトの国の教育ローン専用ページにアクセスし、申込画面に進みましょう。

必要事項を入力し、申し込みボタンを押すと、すぐに今後の手続きの案内メールが届きます。
案内に従って必要書類を準備したら、郵送か来店で提出しましょう。

必要書類を日本公庫が受け取ると、申込内容の確認および今後の流れの説明のために日本公庫の担当者から電話連絡が入ります。
ここまで終わって初めて「申し込み完了」となります。

ローンの申し込みが終わればすぐに審査が始まりますが、審査には平均して10日前後かかり、審査結果は郵送で届きます
この間は気長に待ちましょう。

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審査を通過した人には「ご融資のお知らせ(兼借用証書)」などが郵送されます。
案内に従って契約の必要書類を揃えたら、郵送か来店で提出してください。

書類提出がすんだら、10日前後の入金手続きを通してご希望の口座に融資が振り込まれます。

郵送で申し込む場合の手続きの流れ

日本公庫の教育ローンコールセンターへ問い合わせるか、窓口へ来店して「借入申込書」を請求します。
来店するのは代理人でも構いませんが、「借入申込書」への署名、押印はかならず教育ローンを借りる本人がしなければなりません

日本公庫 教育ローンコールセンター
番号 0570-008656
平日 9:00~21:00
土曜 9:00~17:00
日祝 休み

申し込みの必要書類を揃えたら、申込書とあわせて日本公庫支店宛てに送付します。
申込書の記載方法がわからない場合は、日本公庫の公式サイトに親切な解説動画があるのでそちらを参考になさってください。

書類が到着したら、日本公庫の担当者から確認電話が入ります。
申込内容の確認および今後の流れの説明を受けたらやっと申し込み完了です。

10日前後の審査が終われば、審査結果通知が郵送で届きます。
書類をもとに契約の必要書類をまとめたら、日本公庫へ再度郵送しましょう。

書類が到着しだい入金手続きがはじまり、10日前後でご希望の口座に融資が振り込まれます。

店頭窓口で申し込む場合の手続きの流れ

国の教育ローンの申し込みは、全国に152店舗※ある日本公庫の支店窓口か、銀行、信用金庫、信用組合、労働金庫、農協、漁協などの窓口で可能です。
※2018年2月時点 営業時間は支店により異なります。

窓口で「借入申込書」を受け取ったら、教育ローンを借りる本人が記入・押印し、窓口で直接提出します。
このとき申し込みの必要書類も同時に提出しなければならないので、あらかじめ忘れずに準備しておきましょう。

申し込みが完了したら約10日間の審査がはじまるので、一度窓口を後にします。

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審査結果は後日郵送で届きます。
審査通過の場合は「ご融資のお知らせ(兼借用証書)」が導入されているので、その案内に従って契約の必要書類をまとめましょう。
必要書類は来店・郵送のいずれかで提出できます。

ここまでの手続きが終われば、あとは融資の入金を待つのみです。
10日前後の入金手続きが終われば、ご希望の口座に融資が振り込まれます。


国の教育ローンの主な審査基準7項目


国の教育ローンの主な審査基準は、「勤務先」「勤続年数」「雇用形態」「その他勤務状況」「年収」「他社での借入状況」「住宅ローンや公共料金の返済・支払状況」「その他信用情報」の7項目です。

自営業や法人代表者の方は勤務状況ではなく営業状況が審査されます。

勤務状況では安定性が評価される

国の教育ローンは月々一定額ずつ返済していくタイプ(いわゆるリボ払い)のローンです。

コンスタントに返済をこなすためにも、給与額が毎回安定した職に就いているか、勤務場所は定まっているか、などが審査ではチェックされます。

勤務状況のなかでも特によく見られるポイントは、「勤務先」「勤続年数」「雇用形態」の3点。

「勤務先」に関しては、クビや倒産の恐れがない安定した勤務先に努めているか、がチェックされます。
自営業やフリーランスで働いている方は、月々の安定収入が確保されているとは言い難いため、比較的審査には不利になってしまいます。
派遣のお仕事で生計を立てている方なども同様です。

勤務先として金融機関からの評価が特に高いのは、大手企業や国・地方自治体の機関(公務員)とされています。

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「勤続年数」は長ければ長いほど良しとされます。
転職を繰り返し短期間に職場を移ってしまいがちな方は、あまり金融機関からの信用を得られません。

「雇用形態」で大切なのは、正社員で働いているかどうかということです。
もちろんパートやアルバイト、契約社員、派遣社員などで働いている方も月々十分な収入があれば審査通過は期待できますが、失業のリスクが高かったり、福利厚生が受けられなかったりするため、正社員ほどの評価は得られません。

自営業やフリーランスで働いている方は、月々の売り上げや収入の安定性、事業の将来性などにより評価は千差万別です。

年収は最低限の金額でOK

国の教育ローンは年1.76%※とかなり低金利なので、元金に対して利息額はごくわずかです。
※2018年2月23日時点

返済期間は最長15年(優遇家庭では最長18年)なので、家庭の経済状況にあわせたゆとりある返済プランが組めます。
ですから、年収に関しては審査であまりおおくのことを求められません。

国の教育ローン専用の返済シミュレーション(日本公庫公式サイト)を使えば、あなたの希望借入額や希望返済期間などから月々の返済額を試算できます。

このとき出た月々の返済額があなたの所得で無理なく返済できる額であれば、審査では十分評価をもらえるでしょう。

例として、100万円を5年間で返済する体のシミュレーション結果をご紹介します。

国の教育ローンの返済シミュレーション結果

※連帯保証人をたてる場合は保証料は不要です。
※2018年2月時点の金利(年1.76%)で計算されています。

100万円を5年間で完済する場合、月々の返済額は1万7,800程度です。
返済期間を最長15年で組めることを考えれば、低所得世帯の方でも無理なく返済できそうですよね。

他社借入があると審査は不利に

国の教育ローンと重複する借金を抱えている方は、信用力を十分に評価されにくいです。
多重債務者への融資は元金を回収できない可能性があるため、金融機関にとって非常にリスキーだからです。

一般的に、借金の返済負担率は「年収の20%まで」が理想的とされています。
ですから、国の教育ローンと他社ローンとを合わせた月々の返済負担率が年収の20%~30%を超えてしまう方は特に審査通過が厳しくなるでしょう。

考える男性

かといって、国の教育ローンの審査がはじまる前に急ピッチで既存の借金を完済してしまう、なんてことは難しいですよね。
もしあなたが現在他社で借金を抱えているというなら、「国の教育ローンの申し込みは信用情報あクリーンな配偶者や親族などにお願いする」というのがもっとも現実的な解決策かなと思います。

◆国の教育ローンに申し込みできる人

  • お子さんの6親等内の血族(父母、祖父母、伯叔父母、兄弟姉妹、従兄弟姉妹など)
  • お子さんの3親等内の姻族(伯叔父母の配偶者、兄弟姉妹の配偶者など)
住宅ローンや公共料金の滞納、その他事故情報がないことは審査通過の大前提

住宅ローン(賃貸の方は家賃)や公共料金の返済・支払いは、教育ローンの返済とおなじく、毎月一回ずつコンスタントに済ませなければならないものです。
これらの返済・支払いで過去に滞納履歴のある方は、国の教育ローンの返済も滞納する恐れがあるとみなされてしまうので、審査落ちのリスクが高まります。

特に住宅ローンや公共料金の滞納が常習化している方の信用力は最悪です。
金融機関との取引は信用が第一ですから、返済・支払義務のモラルが欠落していることは、勤務状況や年収が優れないことよりもイメージが悪いのです。

無職の男性

返済や支払いの滞納履歴や、債務整理、自己破産などは、まとめて「金融事故」と呼ばれます。

金融事故の情報のうち一部は個人信用情報機関に記録されており、ローン審査をするときに金融機関が自由に照会できるシステムになっています。

事故情報があるといわゆるブラックリスト扱いになり、事故情報が消えるまではローンが組めなくなる可能性があるので、ローンやクレジットカードなどを利用する際には金融事故を起こさないよう十分注意しなければなりません。

信用情報について詳しくは「審査に影響する信用情報機関の保有情報」のページにもまとめてあります。
少し難しい内容ですが、興味のある方はぜひご覧ください。

申込者の年齢は審査に関係ないの?

国の教育ローンには申込者の年齢制限はありません。
現実的ではないものの、ルール上は学生の曾祖父母や高祖父母であっても申し込みできるようになっており、65歳を超える高齢者の方でも問題なく審査を受けられます

ただし、申込者がすでに定年退職している場合は、勤務状況の点で加点がもらえなかったり本人年収が低かったりという問題で審査落ちする可能性があります。
申込者が後期高齢者であれば、病気や怪我などで死亡のリスクが高まるぶん、審査がより厳しくなることもあるでしょう。

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学生の祖父母などが国の教育ローン審査を受けるときには、なるべく連帯保証人を立てて信用力を高めましょう。

国の教育ローンでは、保証基金に保証料を支払うことで連帯保証人なしでもローンを組むことができます。
とはいえ、返済能力の高い保証人が立てられる場合には保証基金を使うより保証人を立てたほうが審査のハードルは下がるので、高齢者でも審査通過率アップを図れるのです。


審査前に準備しておくべき必要書類をチェック


国の教育ローンの手続きをスムーズに進めたいなら、あらかじめ申し込みや契約の必要書類を準備しておきましょう。

参考までに必要書類について簡単にまとめてみましたので、ご確認ください。

申し込みに必要な6つの書類

(1)借入申込書

借入申込書は電話か来店で資料請求します。
署名・押印はかならず借り主本人で行いましょう
インターネットで申し込む人は不要です。

(2)「住民票の写し」または「住民票記載事項証明書」

住民票は世帯全員が記載されているものを用意します。

発行は、役所、役場のほかに出張所や証明書発行コーナーでも取得できます。
借り主本人が多忙の場合は同一世帯の代理人に取得してもらいましょう。

(3)運転免許証かパスポート

原則として、本人確認書類に使える書類は運転免許証かパスポートとなります。
いずれの書類も持っていない人はコールセンターへ連絡してください。

(4)源泉徴収票か確定申告書(控)

基本的に前年度ものを提出しなければなりませんが、時期的な問題で前年度のものが用意できない人は前々年度の書類でもOKです。

郵送ならコピーを、窓口なら原本を提出しましょう。
連帯保証人を立てる場合は保証人の分も用意してください。

(5)住宅ローン(または家賃)と公共料金の返済・支払状況が載っている預金通帳

直近6ヶ月分を用意し、郵送ならコピー、窓口なら原本を提出します。

公共料金の支払状況は、電気、ガス、水道、電話などのうち2種類以上の情報を提出しなければならないので、お忘れなく。

クレジットカードで決済している人は預金通帳とあわせてカードの利用明細書も提出します。
コンビニで決済している人は通帳の代わりに領収書を提出しましょう。

(6)資金使途が確認できる書類

融資を在学資金に利用する人は、学生証や在学証明書などの「在学を証明できる書類」とあわせて、「融資の使い途を確認できる書類(学校案内、授業料納付通知書など)」を用意します。

資金使途が確認できる書類は、基本的には授業料、教材費、入学金など主な資金使途に関するものだけで構いません。
在学中の下宿代や光熱費、交通費などの細かな明細は提出しなくても大丈夫なケースがほとんどです。

ポイント
国の教育ローンの利用条件に対して「世帯年収の上限緩和」を希望する場合、このほかにも書類を用意しなければなりません。
世帯年収の上限の緩和についてくわしくは「国の教育ローンとは?奨学金との違いから利用条件、使い途まで」のページ中部でまとめているのでチェックしてみてね!

契約手続きに必要な5つの書類

(1)「ご融資のお知らせ(兼借用証書)」

審査に通過した人宛てに、日本公庫から郵送される書類です。
必要条項を記入し、本人が署名・押印して提出します。

(2)印鑑証明書

印鑑証明書は市役所や町役場などで発行できます。

まだ実印をお持ちでない方は印鑑登録から手続きをはじめましょう。
印鑑の登録および証明書の発行手続きは、10分ほどで終わります。

(3)合格を確認できる書類

こちらの書類は、国の教育ローンの融資を入学金や受験費用などの入学資金に利用される場合にのみ提出します。

「合格を確認できる書類」とは、具体的には合格通知書や入学許可証などの写しです。
大学のなかにはわざわざ入学許可証を発行しないところもあるので、その場合は合格通知書の写しを用意しましょう。
合格通知書は大学の合格発表日に郵送で届きます。

(4)「預金口座振替利用届」

「預金口座振替利用届」の用紙は日本公庫から配布されるので、自動振替返済に使う金融機関から確認印をもらってから提出しましょう。

国の教育ローン返済に自動振替を使わない場合は提出不要です。

ポイント
国の教育ローンの返済方法には、自動振替のほかに「来店返済」や「銀行振込返済」などがあるよ。
ただし、自動振替以外の返済方法にはかならず「返済手数料」がかかってしまう点はあらかじめ知っておいてね!
お得に返済したいなら、自動振替の活用が断然オススメだよ。

(5)融資の入金先口座の預金通帳

預金通帳は「表紙」と「見開き1ページ目」が確認できる形で提出します。
郵送で提出する際には、上記2箇所を忘れずにコピーして送付しましょう。


国の教育ローンの審査まとめ!


国の教育ローンの審査には10日程度かかります。
そのほかの手続きを含めると申し込み~入金までには少なくとも1ヶ月半はかかるので、融資の必要時期が決まったらなるべく早く申し込みを済ませましょう。

入学シーズンには審査が混み合うので、余裕を持って2~3ヶ月前には申し込みを済ませておくと安心です。

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審査で主にチェックされる点は、「勤務先」「勤続年数」「雇用形態」「その他勤務状況」「年収」「他社での借入状況」「住宅ローンや公共料金の返済・支払状況」「その他信用情報」の7項目です。

国の教育ローンは経済的に苦しいご家庭を支援するために作られた融資制度ですから、「年収の多さ」や「勤務先の事業規模」など借り主の社会的ステータスよりも、「多重債務者でないか」や「ローンや公共料金の返済・支払義務をきちんと果たしているか」などの最低限の信用力のほうが審査では厳しくチェックされます。

国の教育ローンは母子父子家庭や低所得世帯でも活用できる教育ローンなので、年収に自信がない方でも望みをもって審査にチャレンジしてくださいね。

融資を急ぐ方は、はやめはやめに必要書類を準備しておくのがベスト!
審査結果によっては今回ご紹介したほかに別途書類を用意しなければならない可能性もありますので、その都度臨機応変に対応していきましょう!

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