消費者金融が倒産した場合の返済義務はどうなる?

更新日:2018/05/31

消費者金融業界は改正貸金業法が施行されてから、かつてないほどの打撃を受け倒産する大手消費者金融会社が相次ぎました。

業界のトップであった武富士の倒産は、一部上場企業でも生き残れないという代表的な例となりました。

倒産の原因は出資法改正による上限金利の引き下げや年収の1/3までの貸付制限(総量規制)もありましたが、過払い金請求訴訟の増加が最も大きな原因でしょう。
※参考:過払い金の原因となったグレーゾーン金利とは?

消費者金融業界はこうした経験を乗り越えてきていますが、利用者にとって消費者金融の倒産はどのような影響があるでしょうか?

今回は過去の消費者金融の倒産を踏まえて、利用者への影響を解説しましょう。

現在でも消費者金融の倒産はある

貸金業法改正後に消費者金融会社は再編を重ねて倒産や廃業が数多くありましたが、そうした可能性は今でも残されています。

現在の貸付利率の上限は貸金業者にとっては厳しいものであることは変わりないからです。

過去に倒産した消費者金融

最初に過去にどのような消費者金融会社が倒産となったのか振り返ってみましょう。

武富士 2010年9月会社更生法の申請。創業者家族に対する過払い金請求訴訟は継続中。
三和ファイナンス
(SFコーポレーション)
2009年8月破産手続き開始後倒産。
アエル
(日立信販・ワールドファイナンス・ナイス)
2008年3月に民事再生法の適用を申請。事実上倒産。
丸和商事
(ニコニコクレジット・ダイレクトワン)
2011年に民事再生法適用を申請し事実上の倒産。
NISグループ
(ニッシン・オリエント信販)
2013年9月に破産手続きが終了。

上記はいわば過去の倒産歴ですが、2017年11月10日にネットカード株式会社(旧:オリエント信販)が破産手続き開始決定を受けたというのは、貸金業法改正からかなり時間が経過しています。

つまり現在でも消費者金融会社が倒産する可能性があるということになります。
それでは、今でも消費者金融会社が倒産する原因はどこにあるのでしょうか?

過払い金債務の影響

貸金業法改正前は、貸金業者の貸付利息は年26%が標準でした。
また、利息制限法ではなく、出資法の上限金利でもある29.2%で貸付を行う金融機関もありました。

消費者金融会社だけではなく信販会社やクレジットカード会社といった上場企業でも、キャッシングやカードローンの金利は同じだったのです。

しかし、利息制限法では最高でも年20%の上限金利なので、その差額は過払い金として貸金業者に過払い金返還請求することができます。
※参考:上限金利を規制する利息制限法とは

上限利息の引き下げ

しかも、過払い金請求訴訟は貸金業者にとっては厳しい判決が続き、ほとんどのケースで原告(債務者)が勝訴する状況でした。

その原因は貸金業者に認められている「みなし弁済」の規定の解釈が消費者に有利だったからです。

年20%を超える貸付でも借りた側が納得して、貸金業者も一定の条件を満たしていれば過払い金の請求はできません。

しかし、返済のたびに一定の条件を満たした領収書を発行しなければいけないという条件がありました。

特に大手消費者金融会社はATMや銀行振込、口座振替での支払い方法が主流です。

また、利用者の数も多いため、返済のたびに領収書を発行するのは事実上不可能だったのです。

結局、過払い金請求の訴訟があれば貸金業者には勝ち目がないため、和解で対応するしかないという状況でした。

2009年度には過払い金の変換金額はピークとなり年間6,000億円を超えています。

貸付利率の上限が引き下がったのも利益が少なくなった原因ですが、それ以上に過去の利益を放出する「過払い金の返還」が倒産の大きな原因なのです。

ただし、過払い金の請求には消滅時効があり、10年となっているので過払い金返還による影響はずっと続くことはありません。

つまり、請求側からすると過払い金請求は時効となる完済後10年以内に行うことがポイントとなります。

今も続く貸金業者の倒産

過払い利息の返還請求が原因で貸金業者の倒産するのは過去の話だけでなく、現在も継続していることです。

貸金業者の登録件数は平成14年の27,551件から、平成29年3月末には1,865件まで減少しています。

ひとつの業界がこれほど衰退したのは、貸金業界以外では思いつかないほどです。

平成27年度と比較しても、2,011件から146件減少しています。

146件すべてが倒産による減少とは限りませんが、倒産件数はかなりの割合を占めていると考えられます。

つまり消費者金融会社(貸金業者)が倒産する可能性は決して低くないということになります。

それでは消費者金融が倒産した場合利用者にはどのような影響が出るでしょうか?

消費者金融倒産による利用者への影響

消費者金融を利用している人は、倒産によって返済しなくても良くなるのでは、という期待を持つ人もいるかも知れません。

しかし個人の貸し借りではないので、法人の倒産はそれほど単純ではありません。

消費者金融が倒産しても返済義務は残る

消費者金融を利用してお金を借りると、借りた人は債務者、貸付をした会社は債権者となります。

債権者の消費者金融が倒産すれば債権者がいなくなるので、返済義務がなくなるのではと考えるのは自然なことです。

しかし、倒産した消費者金融会社も債務者であり、さらに債権者が存在します。

例えば消費者金融会社が貸付する資金を金融機関から借り入れている場合は、金融機関が債権者となっています。

たとえ消費者金融会社が倒産しても、金融機関が債権を引き継ぐので返済が免除されることはありません。

また破産を申し立てした場合は、資産を処分して債権者に配当することになりますが、その資産には貸付債権も含まれます。

具体的には消費者金融事業を別の貸金業者に債権譲渡して、その譲渡によって得たお金を債権者に配分します。

債権を買い取りした貸金業者は同じように債務者に請求することになるので、返済先が変わることはあっても返済義務はなくなりません。

むしろ、消費者金融倒産で影響を受けるのは、消費者金融会社に対して請求できる権利を持っている人になります。

つまり過去に倒産した消費者金融から借入をして完済した人は、過払い金請求の権利があります。

倒産後にすぐに対応しなければ、過払い金は戻らなくなるというリスクがあるのです。

過払い請求は倒産前にする

消費者金融会社が倒産すると、資金を提供していた銀行などの金融会社が債権を回収しようとします。

銀行は事業資金を貸付するときは、保全策として不動産などの担保を条件とすることが多いので、消費者金融会社の資産は金融機関によってほぼ確保されていると考えられます。

そのため個人で過払い金請求の権利を持っていても、その権利を行使できるチャンスはほとんどありません。

過払い金請求の権利を持つ人が集団で、弁護士による訴訟を起こしても1割も回収できないのが現状です。

そのため破産の事実がわかってから行動を起こしていては間に合わないことになります。

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もし、過去に消費者金融を利用していて完済したことがあれば、すぐにでも過払い金請求の訴訟を起こす必要があります。

過払い金の請求には10年の時効期間がありますが、訴訟を起こすことでその時効を10年延長することができます。

ただし、過払い金請求は2017年でほとんど時効が成立すると言われています。

2007年にはほとんどの貸金業者が利息制限法の上限金利を遵守した金利で貸付をしているからです。

時効が中断していたり、完全施行(2010年6月18日に施行)ぎりぎりまで20%を超える貸付をしていたりというケースでなければ、過払い金の請求は今では難しいでしょう。

安全な消費者金融会社は?

基本的に過払いの請求の予定がなければ、利用している消費者金融会社が倒産しても、利用者はそれまで通り返済を続けていくことになるのでそれほど影響はありません。

しかし、返済先が変わることによって面倒が生じるのではないかと不安を覚える人もいるでしょう。

その場合は最初から経営に不安のない大手消費者金融を利用することをおすすめします。

現在も存続している大手消費者金融は、銀行グループの一員となって安定した資本のもとで営業活動をしています。
※参考:大手消費者金融が銀行グループに入った理由とは?

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さらに大手消費者金融は直接の貸付以外に、同じ金融グループの銀行の保証事業も行なっています。

銀行カードローンなどの保証会社はほとんどが、アコムやプロミスといった大手消費者金融なのです。

つまり直接貸付の専業だけではなく本業以外にも安定した事業があるので、倒産の可能性もそれだけ低いということになります。

貸金業界自体が大きく縮小した現在、最も安心して利用できるのが大手消費者金融会社です。

まとめ

消費者金融会社が倒産しても、利用者にはほとんど影響がないことがおわかりいただけたでしょうか?

貸金業界がこれほど縮小したのは、サラ金と呼ばれた時代から業界の自主規制がうまく機能していてなかったことも原因のひとつです。

法律によって規制が強化する前に業界全体を健全化できなかったからです。

しかし、今生き残っている消費者金融はそれだけの危機を乗り越えているのも事実です。

消費者金融に良いイメージを持っていない人も多いでしょうが、現在は多重債務になるリスクもほとんどないといってもいいほど健全化されています。

むしろ銀行カードローンの問題が浮上している状況です。

まだ高金利とは言え、使い方しだいでは安全に利用できる消費者金融をもっと活用してみましょう。

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