信用金庫と銀行の違いとは?利用するならどっち?

更新日:2024/03/18

信用金庫_銀行_違いお金を借りるにしても口座を開設してお金を預けるにしても、法律で定められた金融機関を利用することになります。

しかし、同じ金融機関でもほとんど同じ業務内容の銀行と信用金庫の違いを、明確に応えられる人はそれほど多くありません。

銀行と信用金庫の違いは何でしょうか?

今回はその疑問に答えると同時に、どんな場面でどちらを利用したらいいのかも解説します。

この記事の執筆
2級FP技能士 田中 宏一郎 氏
アトムくん編集長_田中
2級FP技能士。これまでに5社の消費者金融カードローン(アコム・プロミス・アイフル・SMBCモビット・LINEポケットマネー)、3社の銀行カードローン(楽天銀行スーパーローン・三井住友銀行カードローン・みんなの銀行ローン)と契約。過去には父の借金で一家離散を経験するも、奨学金のおかげで大学進学。奨学金の完済と同時に住宅ローンの返済がスタート!借金の酸いも甘いも知るアトムくんの編集長。

銀行と信用金庫の違い

まずは金融機関としての銀行と信用金庫の違いを解説します。

設立目的の違い

銀行組織は株式会社となっているので、営利法人と呼ぶことができます。

銀行は預金者からお金を預かり、その資金を融資として貸付を行い利息という利益を得ています。

一方で信用金庫は相互扶助を目的とした非営利団体に属しており、組織としては会員の出資による共同組織の非営利法人です。

双方の設立目的は以下のとおりです。

銀行の設立目的(銀行法)
銀行の業務の公共性に由来する信用維持・預金者保護などと、金融の円滑のための銀行業務の健全・適切な運営を確保することを目的とする
信用金庫の設立目的(信用金庫法)
国民大衆のために金融の円滑を図り、その貯蓄の増強に資するため、協同組織による信用金庫の制度を確立し、金融業務の公共性にかんがみ、その監督の適正を期するとともに信用の維持と預金者等の保護に資することを目的とする

銀行も信用金庫もそれほど大きな設立目的の違いはありませんが、信用金庫では「協同組織」という点を明確にしているので、銀行に比べて対象となる預金者は狭い範囲となっています。

ちなみに信用金庫と似ている組織として信用組合がありますが、信用金庫よりもさらに狭い組合員を対象としています。

対象者の違い

銀行の預金や融資の対象者は不特定多数ですが、信用金庫の対象は会員に限られています。
その会員資格は次のとおりです。

会員資格
  • 信用金庫の営業地域に居住・勤務または事業所を持つ人
  • 従業員数が300名以下の個人事業主
  • 従業員が300名以下および資本金9億円以下の中小企業の法人

上記のように限られた営業エリア内の中小企業や個人を対象としているのが信用金庫です。

つまり、地元でお金を集めて地元に還元しているもいえます。

信用金庫は銀行と同じ金融庁が監督官庁となりますが、対象者や設立目的に違いがあります。

利息や金利の違い

銀行と信用金庫ではその規模が違うので、貸付金利や預金利息も信用金庫が不利というイメージがあります。
実際にどれくらいの違いがあるのか比較してみましょう。

金利の種類 三菱UFJ銀行 東京信用金庫
普通預金利息 0.001% 0.001%
定期預金利息 0.01% 0.01%
住宅ローン金利 変動保証料込み
2.675%
変動保証料込み
2.675%

※2021年5月時点

上記のように銀行と信用金庫では基本的な金利や利息に違いはありません。

しかし、信用金庫では住宅ローンや定期預金などの金利優遇キャンペーンが多く、地域社会に還元するという姿勢がよくわかります。

それでは銀行と信用金庫のどちらを利用するといいのか、事業主と個人、それぞれの立場から検証してみましょう。

銀行と信用金庫のどちらを利用するか

銀行と信用金庫のどちらを利用したらいいのか、まずは預金金利の面から検証してみます。

預金金利はインターネット銀行が有利

大手銀行はブランド名だけで預金者が集まるので、高い金利設定をする必要がありません。

しかし、インターネット銀行は人件費などの経費がおさえられるので、比較的高い金利を設定している銀行が多くなります。

インターネット銀行
  • PayPay銀行
  • 楽天銀行
  • イオン銀行

信用金庫の場合は一般的な普通預金は大手銀行と同じですが、各信用金庫で節電対策や子育て支援などユニークで金利が高い預金を提供している場合があります。

自分の生活環境に合っているのであれば、信用金庫のユニークな普通預金を選ぶとお得です。

普通預金はインターネット銀行と地元の信用金庫を金利比較して利用するといいでしょう。

住宅ローンは銀行が有利

銀行が住宅ローンに関して有利なのは金利面ではなく、対象者が制限されない点です。

信用金庫は地域住民に融資先が限られているので、転勤で異動する場合は住宅ローンの精算をしなければいけません

銀行の住宅ローンで借り換えたり、単身赴任をして家族を残したりといったことをしないと、住宅ローンが継続できないというデメリットがあります。

また、住民票を移さずに生活しなければいけないことにもなるので、生活に支障が出ることもあるでしょう。

住宅ローンは長期返済が基本なので、地元に居住していても住宅ローン完済まで転勤や転職による引っ越しがないいという保証はありません。

カードローンなどは解約が容易なので問題ありませんが、住宅ローンに関しては銀行を利用したほうが将来も安心して利用することができます。

中小企業経営者や個人事業主は信用金庫の融資が有利

特に地元で商売や事業をしているという場合は、金融面では地元企業を大切にする信用金庫が融資を受けやすくおすすめです。

信用金庫の目的として地域の活性化もあるので、特に創業者向けの融資商品に力を入れているという信用金庫もあるのです。

地元で起業してもらうことで雇用も生まれ地域が活性化するからです。

最初から中小企業向けの事業融資をしているという点でも、審査を通過しやすいメリットもあります。

銀行の中でもメガバンクと呼ばれている都市銀行は、大企業向けの融資が中心となっているのと比べても、中小企業にとっては信用金庫が有利でしょう。

事業者にとっての銀行と信用金庫

事業者にとっての銀行と信用金庫それぞれのメリット・デメリットを考えてみましょう。

銀行のメリット・デメリット

事業者が銀行融資を利用する場合のメリットは高額な融資でも取扱ができるという点です。

特に全国展開のメガバンクは資金量が豊富なので、信用金庫に比べると高額な融資で大型プロジェクトにも対応することができます。

しかし、銀行融資の審査は企業を格付けして判断するのが基本なので、高額融資を受けるためには格付けランクが高い必要があります。

格付けをあげるためには長い取引と実績が必要となるので、設立したてや開業間もない起業や事業主が融資を受けること自体が難しいというデメリットがあります。

そうした意味では大手銀行ほど大企業向けといえます。

信用金庫のメリット・デメリット

信用金庫の経営理念のひとつは地元への貢献という点もあります。

非営利団体なので信用金庫が得た利益は、株式会社のように株主や社員に還元するのではなく、地域に還元するというのが原則です。

つまり信用金庫は利益追求ではなく、地域住民への利益還元がメインということです。

そのため銀行のようにリスクを回避して融資審査を行うのではなく、地元への貢献という視点から中小企業や個人事業主への融資審査をします。

結果としては小規模事業者でも融資を受けやすいというメリットがあります。

反対に信用金庫の取引対象は狭い営業エリアに限られているので、資金量は銀行に比べて少ないというデメリットがあります。

そのため融資金額にも限度があり、高額な融資が難しくなります。

しかし、対象が中小企業や個人事業者なので融資金額の大きさよりも、融資をスムーズに受けられるというメリットのほうが大きいといえるでしょう。

事業規模で銀行と信用金庫を選ぶ

事業者が金融機関選びをする上で大切なのは、その事業規模や必要な融資金額で選ぶということです。

開業資金や定期的に必要とされる運転資金などは信用金庫を利用し、事業拡大のために必要な高額な設備資金などは銀行を利用するといいでしょう。

銀行と信用金庫はどちらもバランスよく取引をすることで、事業資金の調達がスムーズになります。

個人事業主の場合は銀行では事業資金の調達が難しいことが多いので、信用金庫をメインにするといいでしょう。

特に地元に密着した事業をしている場合は、資金調達がしやすくなります。

信用金庫は金融商品も中小企業向けのローンが多く、地元企業の海外進出や経営改善、事業再生まで幅広いサービスを提供しています。

信用金庫は大手行にはない支援をすることで地域金融機関として機能しています。

まとめ

都市銀行や地方銀行、ネットバンクといった金融機関と信用金庫の違いやメリット・デメリットを理解した上で利用すれば、融資を受ける場合は審査を通過する可能性が高くなります。

ただし信用金庫を利用する場合は引っ越しや転勤を意識して利用するということは覚えておきましょう。

日本国内であればだれでも利用できる銀行との大きな違いです。

それ以外は融資商品の金利や預金利息を比較して利用していれば、利用者はあまり銀行と信用金庫の違いを意識する必要はありません。

銀行と信用金庫はそれぞれうまく使い分けて利用しましょう。

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